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ジャニス:リトル・ガール・ブルー(2015年、アメリカ)

ジャニス:リトル・ガール・ブルー

60年代の伝説的ロック歌手ジャニス・ジョプリンの伝記ドキュメンタリー映画です。とか言いつつ私は知らず、全く初めて聞くな~と思いつつ鑑賞。


AMYの別バージョン??というくらい似た雰囲気の映画でしたが、夭折した人気歌手ってみんなそういうもんなのか。

ドキュメンタリーとしてはAMYの方が良くできています。一つの方向に偏っていないという意味では、こちらの方がよい作品なのかもしれませんが。


全くいい思い出のない高校の同窓会に意気揚々といくも、受け入れてもらえず絶望、両親も会いに来ない様子に涙。無神経な質問をどんどん投げかけるレポーターには、むしろ何かの才能を感じるほどでした…。

どれだけ世界中の人に愛されても、小さい頃に空いた心の穴をずっと埋めたかったんですね。でも、この渇望感が、ずっと創作意欲の源泉だったのかもしれません。あの同窓会で心が満たされていてたら、彼女は今でも生きていたんでしょうか。


私自身は、なんだか無防備な気持ちがして、あまり熱唱系の歌を聞くのは好きではありません。いつかこういうものを気持ちよく聞ける日が来ると良いな~。

ジョプリン・イン・コンサート


ハイ・ライズ(2015年、イギリス)

ハイ・ライズ[Blu-ray]

「これ絶対私が好きなタイプの映画だ」と思って見てみました。ロンドン郊外の40階建ての高級マンション「ハイ・ライズ」では、階層によって貧富の差が大きく、次第に住民間の軋轢が大きくなっていき…というお話。


エログロ難解系で万人におすすめできるタイプではありませんが、背景にずっとカッコいい建物と内装、そして退廃的な雰囲気が漂っておりそれはもう好物でございました。


話の流れというものが見えてこないため、自分なりに「それが何を表しているか」をくみ取りながら見て行かないとなんだかよくわからないまま終わってしまいます。


個人的には、主人公ラング医師の「マンションで実現したかったこと」が、最終的に「壁をグレーに塗ること★」みたいな感じだったのがウケてしまい…あれだけ色んなことがありながら必死にペンキ缶を守って戦う姿がツボでした。まあもちろん、別の何かを表現しているのだろうけど、「ラングさん実はまだ引っ越したばかりだしなあ」「グレーに塗られた部屋を紹介された女性のコレジャナイ顔がまた」などしょうもないことが色々浮かんできて、笑ってしまいました。


タワーマンションと言えば最近の流行のようですが、実は40年も前に書かれたSF小説がベースとなっているのです。ちょうど超高層ビルが増えていた時期で、超高層マンションに社会の縮図を見るというのはさもありなんという流れなのかもしれません。

建築好きなら絶対に好きな造形がたくさん出てくるので、人によってはおススメ!という感じでありました。


余談ですがニンフォマニアックの主人公ステイシー・マーティンがチョイ役で出ていました。独特の疲れた雰囲気がハイ・ライズ・マンションにぴったりでした。

大きな写真「ニンフォマニアック」ステイシー?マーティン

貧乳なのに妙にエロいステイシーたん

ホームベーカリーを買ってひと月経ったのでダラダラ書く

ホームベーカリーが欲しくてずっとずっと検討していたんだけど、先日出張先で寂しさのあまりポチってしまいました。背中の押され方を間違ってる気がするんですが、まあいいや。

無駄に長文になりましたが、要約すると「ホームベーカリー買った。楽しい。おいしい。」というようなことです。

 

 

買うまでに考えたこと

事前に集まった情報はこんなもんでした。

 

  • パナソニックが一番売れていてタイプも多い。
  • したがって集まるレシピも多い。(良いレシピ本もパナが多いらしい。)
  • 値段は1万~3万くらい。
  • 容量は0.5斤~2斤くらい。

 

 

対して、わたしの希望はこんなもの。

 

  • メーカーはどこでもいいや。
  • でもパナソニックの見た目がイヤ…(持ってる人ごめんなさいごめんなさい)
  • 朝、親子3人で食べ切りたいので0.5斤は魅力的。
  • ご飯が入れられるのは魅力的。

 

 

ご飯が入れられるのがいいのでゴパンもいいかな~、白なら比較的許せるデザインだし~、と思っていたのですが、調べていくうちに「お米を粉にして焼く」という微妙に遠回りな仕組みにモヤモヤしました。それなら米粉つくる機械があるので、家で米粉つくってもいいし。(実際は面倒だからしないんだけどさ)

 

パナソニック ホームベーカリー GOPAN(ゴパン) 1斤タイプ ブラウン SD-RBM1001-T

パナソニック ホームベーカリー GOPAN(ゴパン) 1斤タイプ ブラウン SD-RBM1001-T

 

 

「ゴパン」という名前がキャッチー

 

「お米を炊いて焼く」という東芝に気持ちが傾いたものの、東芝は今やホームベーカリーをつくっている場合じゃないのか新製品が無く、機種が古いので選外に。そもそも、「炊いた米をパンに混ぜて焼く」という機能なら、最近のホームベーカリーはほぼ全てついていることに後々気づくのであった。

 

東芝 ホームベーカリー SuiPanDa ABP-R100X(W)

東芝 ホームベーカリー SuiPanDa ABP-R100X(W)

 

 

チャレンジしたHM、なのか?

 

それなら0.5斤系?と思い、ツインバードだ!と思い始めました。見た目がシンプルで、値段も安いし!ところが、ホームベーカリー食べ比べのサイトで最下位になっていてなんとなくテンションが下がり。

 

TWINBIRD 自動具入れ機能付 ホームベーカリー(0.5/0.8/1斤) ホワイト PY-E731W

TWINBIRD 自動具入れ機能付 ホームベーカリー(0.5/0.8/1斤) ホワイト PY-E731W

 

 

安価で高品質なイメージはあるものの。

 

0.5斤が焼けるものはほとんど存在せず、しばらく探すのをやめていたのですが、偶然「象印は0.5斤が焼ける」という情報を手に入れ、機種も2016年末に出たのがあったのであっさりコレに決めました。値段は2万くらいです。見た目もまあ、よくはないけど悪くはないかも?

 

象印 ホームベーカリー1斤用 BB-ST10-WA

象印 ホームベーカリー1斤用 BB-ST10-WA

 

 

ノーマークだったエレファント

 

届きました

それで、届いたんですが…

うん、炊飯器だ。いわゆる「象印の炊飯器」だ。見た目が悪くないとか言ってたのは誰ですか。これならゴパンの白の方がマシだった。

まあでも、遠目に見ると白いかたまりであるので、悪目立ちはしません…。

 

気を取り直して、まずはレシピブックと作れるものの種類の多さにびっくり。食パンの種類も、単純な味違いだけでなく、「イースト少な目」とか「小麦粉で作る」とか、根本的に作り方が変えられるものがいくつもあるので楽しいです。「地蔵家」というパン屋さんのオリジナルレシピもあります。

あとは、パスタ・うどん類やピザ・ナン・オリジナルパンなどなど。我が家では出番がなさそうですが、お餅もつくれます。

これはかなり楽しめそう。

 

本体は、焼窯と生地を混ぜるハネの他には、イースト入れと具入れがセットになった部分が取り外せます。パーツが少ないけど、洗いたい部分は取れるし清潔。他に水や小麦粉をはかる入れ物もあるんだけど、うちでは全部はかりではかるので不要でした。大さじ小さじじゃ正確にはかれないからね。はかりは小数点以下も計れるものが望ましいです。

 

タニタ デジタルクッキングスケール 3kg(0.1g単位/300gまで) ホワイト KD-320-WH

タニタ デジタルクッキングスケール 3kg(0.1g単位/300gまで) ホワイト KD-320-WH

 

 

↑コレ絶必

 

実際に焼いてみると、スタートして1時間くらいに「カパッ」とイーストを入れる音がする以外、不安になるくらい無音です…。炊飯器の方がまだ音がするほど。開けてみたい気持ちを押さえつつ、しばし放置。焼くのはモノによって違いますが3~4時間程度かかります。

そうそう、食パンを焼くのに必要なのは、水、強力粉、スキムミルク、砂糖、塩、無塩バター、イーストです。普通ないのはスキムミルクとイーストくらいでしょうか?スキムミルクはレシピによっては必要ありません。強力粉は、普段チジミなどに使っているカメリアの強力粉でした。

 

日清フーズ カメリヤ(チャック付) 1kg

日清フーズ カメリヤ(チャック付) 1kg

 

 

ずっと冷蔵庫に入ってたけど大丈夫かな

 

「パンが焼ける、いいにおい」?

わたしが楽しみにしていたのは、「パンが焼けるいいにおいで目が覚めて、食卓でほかほかのパンを囲む」という朝だったりしたわけです。ところが、なんか、匂いがしない?しいて言えばイースト菌のちょっと酸っぱいようなにおいがします。ううむ、レシピによるんだろうか?

 

焼けたパンはとても熱いので、ミトンを両手にはめてつぶさないように取ります。ふわふわ!すごい蒸気!取り出すとさすがに良い香りがします。つぶさないようにさっさとパンきりナイフを前後に振って切ります。普通は1時間くらい冷まして切るそうです。

 

焼き立てパンは娘が気に入り、パクパク食べてくれるので嬉しいです。焼き立てパンがあるというだけで朝がちょっとしたイベントになるのも楽しい。

何もつけなくて食べられるので、今まで買っていたピーナッツバターが不要になってしまいました。レシピにピーナッツバターパンというのもあったので、これで消費したいです。

 

それから毎日のようにパンを焼いたので、すぐに強力粉が無くなってしまいました。友人に「春よ恋」という強力粉をお勧めされたので、以降それを使っています。値段はカメリアより多少高いというくらいです。味は…正直違いが分かりません!

 

春よ恋100% 国産小麦パン用強力粉 2kg

春よ恋100% 国産小麦パン用強力粉 2kg

 

 

名前はステキだけど

 

冷まして軽く焼いて食べたほうが好き

なんとなく、「焼き立てを食べたい!」と思って買ったのですが、意外としっとりと冷ましてから軽くトーストして焼いたほうがおいしく感じます。イースト臭さが抜けて、甘み・うま味を感じる気がする。でも家族には焼き立てが人気なので、まあ好みでしょうな。

焼き立ては恐ろしく切りにくいので、電動カッターを買いたいのですが、また道具が増えるのいやなんだよな~

 

BLACK+DECKER 電動ブレッド&マルチナイフ EK700

BLACK+DECKER 電動ブレッド&マルチナイフ EK700

 

 

 

今まで焼いた食パン

  • 普通の おいしい。
  • ハーフ おいしい。言うほど少なくない。
  • モチモチ おいしい。お腹いっぱいになる。
  • 薄力粉 おいしい。さっぱりしていて、香りも少ない。
  • イースト少な目 おいしい。おいしい。
  • ブリオッシュ おいしい。甘い。
  • 雑穀入り おいしい。お腹いっぱいになる。
  • イースト少な目くるみパン おいしい。香りが最高。

感想の語彙の少なさよ。

 

基本どれもおいしいです。一番好きなのはやはりイースト少な目。通常の3分の1の量のイーストで焼けるのですが、通常のはどうして3倍なのかと思うくらい少な目コースはおいしいです。ふくらみも普通。じゃあこれでいいじゃんと思うのですが、0.5斤食べ切りサイズも捨てがたいのでいつも悩んでます。イースト少な目も単純に全部半量にすればいいんだろうか。

本当は色んな具を入れたパンを作りたいのですが、娘が拒否してほじくり出すので断念。

 

「再現性が高い」というこのレシピ本も買ってみました。やたらグラム数が細かくてワロタ。

 

ブランジュリ タケウチ どこにもないホームベーカリーレシピ

ブランジュリ タケウチ どこにもないホームベーカリーレシピ

 

 

 

他に、ピザも焼いてみました。こちらも驚くほど簡単。もうピザを取ることなんてないだろうな~。

他にも、うどん、パスタはやってみたいですね。デュラムセモリナ粉というものが必要なようです。

 

デュラムセモリナ粉 1kg 袋

デュラムセモリナ粉 1kg 袋

 

 

なんでこんなに黄色いのか

 

いやあ、良いもの買っちゃいました。

 

たかが世界の終わり(2017年、フランス・カナダ)

映画チラシ たかが世界の終わり ギャスパー・ウリエル

映画を観る機会があったので、ラ・ラ・ランドを脇に置いて(!)グザヴィエ・ドラン監督の最新作をさっそく観てきました。カンヌ映画祭で最優秀作品だったそうです。

出演者はグザヴィエ作品のなかで今までで最も豪華、ヴァンサン・カッセル、マリオン・コティヤール、レア・セドゥ、ギャスパー・ウリエルですよ。美しい人たちによる美しい映画でした。

グザヴィエ先生は出てこないのですが、電話でしか出てこないギャスパーの恋人、あれ絶対グザヴィエ先生ではなかろうか。


22で家を出て一度も帰ってこなかったゲイの二男が、死ぬ病にかかって12年ぶりに実家に帰ってきます。この次男は有名な劇作家という設定で、まさにグザヴィエ・ドラン本人のような感じなのかもしれません。

そこに、この監督の作品にたびたび出てくる「愛情豊かでダサくて鬱陶しいオカン」と、「才能豊かな弟に嫉妬する屈折した乱暴者の兄」、あと新キャラで「オドオドしており他人への共感力が高い兄嫁(今考えると、MOMMYのカイラみたいな存在なのかも。)」、「兄≒都会に憧れる妹」が出てきました。父親不在なのもいつも通りです。今回は死別みたい。

小動物の意味深モチーフやキッチュなインテリア、音楽の絶妙な使い方(映像と全然違う雰囲気の音楽なのにばっちりあってる。超面白い)などのディテールはいつも通りとても良かったし、セリフのない妙に長い間でも引き込まれるような魅力がありました。ギャスパー・ウリエルとマリオン・コーティヤールが見つめ合うシーンなど、逸品でしたね!素晴らしい。


ただ、内容は正直よく分からない感じでした。不愉快なエピソードばかりだからなのか。映像の美しさや鮮烈さは相変わらずだけど、話がどん詰まりでツラいので映像と話が乖離しているように感じられました。

兄も兄嫁も妹も、みんな相手をイライラさせるような人物なので、なんというか話に入り込めなかったのです。最後はイメージビデオを延々見ているような印象になっちゃいました。


また、毎回同じような話の別アングルなので、ファンにはご褒美ですが、もういい加減別の側面が見たいような気もする。

この話は、トム・アット・ザ・ファームの死ぬ前があったらこんな感じだろうなと思いました。(だから、ギャスパー・ウリエルの電話先はきっとグザヴィエ・ドランなんだろうと思った次第です)(どうでもいい話でした。)でも、トム・アット・ザ・ファームの方が面白かったな。なんでなんだろう。

葛城事件(2016年、日本)

葛城事件

いくつかの殺人事件をベースにした映画だそうです。この映画、怖すぎる。


ニュースで連続殺人や無差別殺人を犯す人物が取り上げられると、必ず「そんなことになった理由」が話題になります。異常に厳格な親とか、むしろ放置子だったとか、そういう思想を育てそうなものを読んでいたとか、生まれつきおかしな子だったとか。

理由がないと、「誰にでもそうなる可能性がある」ことになってしまい、恐ろしいからだと思います。


この映画が怖いのは、見進めていくと次第に「どの家もそうなる可能性がある」と思わされていくからなんです。

 

最初は支配的な父親や無気力でいつもコンビニ弁当の母親など、ちょっとおかしな家庭なんだと思わせるシーンが続くのですが、時間がさかのぼるにつれ、母子の間ではごく普通の会話があり、もっと前はきれいな母親と頼もしい父親という、魅力的に見える家族だったことが明らかになっていきます。

息子二人が死に、妻は精神病院という最悪のラストが、あの幸せだった若い頃の延長線上にあるとは。

 

実際に殺人鬼を生み出すかどうかは別としても、家庭内の異常なことって、多くの人に少なからずあるように思います。


それは、それぞれの人の中にある、個性と言ってもいいおかしな部分が、家庭内では温存され、助長されるからかもしれません。「お父さん、威張りやなところもあるけど、いい人なのよね。」と言って家庭内で保存されていた横暴さが、30年後にはどうしようもない暴力に育ちあがること。我慢し続けていた妻が無気力になること。我慢し続けていた息子たちがそれぞれのおかしさを社会の中で衝突させて、対処できないでいること。そういうことを描いていた映画なのでした。


個人的には、「察する」「我慢する」ことの罪をしみじみと感じました。誰もが思ったことは普通のトーンでどんどん言っていくべきなんでしょうね。ここはやはり、「毎日ホワイトボードで家族会議」なのでしょうか…。ううむ。

コクヨ ホワイトボード 軽量タイプ 無地 FB-SL152W

やっぱりあったほうがいいのかなあ

風邪をひかない冬、だと思っていた

何度も体調を崩していた去年までとは違って、今年の冬は一度も風邪をひいていませんでした。

ここのところ「どうにも体力が落ちているな」と思ったので、いくつか始めたことがあったのです。具体的には、マルチビタミンと薬用養命酒、ユンケル。それから、体を冷やさないこと、歩くことです。風邪を引きそうなときは、粒状のユンケルを1包食べるようにしました。ユンケルは飲むとすぐにポカポカしてきて頭痛などが治まるので、私に合ってるんだろうな~と思っていました。そのおかげで、風邪をひいていないんだろうな、と。

 

ところが、数日前娘が熱を出したとたん、私もゾクゾク。寝苦しい夜を過ごすと、朝にはすっかり風邪気味に…。こうして「風邪ひかない伝説」は夢のものとなりました。

 

考えてみれば、そもそも今年の冬は娘が一度も風邪をひいていなかったのです。娘は昨年の今頃インフルエンザになっていたし、その前後はずっと鼻水に悩まされていたのでした。

 

今年は風邪症状になること自体が無かったし、ベビーカーも卒業して長く歩けるようになり、体力がついたなあと思うことが増えました。

 

そっか、幼い娘が熱を出していたから、私もよく風邪をひいたのか…。新たに取り入れた生活習慣とは関係なかったようです。

 

風邪は気合で1日で治しましたが、今度は病み上がりに娘を抱っこしたとたんにギックリ腰になりました。だ、ださい私。

 

踏んだり蹴ったりな日々でしたが、今年の冬はこれでカンベンしてもらえたらと願うばかりであります。

もはや効くのかどうか、何のためにやっているのか不明な諸々の生活習慣ですが、もうちょっとだけ続けてみようと思います…。

 

意外とハマる

【第2類医薬品】薬用養命酒 1000mL

 

AMY(2015年、イギリス・アメリカ)

AMY エイミー(オリジナル・サウンドトラック)

エイミー・ワインハウスという歌手については、「お騒がせセレブがいるらしい」「アルコール中毒で亡くなったらしい」というぼんやりとしたイメージしかありませんでした。曲も耳にしたことはあるかもしれないけれど、「これがエイミーワインハウスか」と思って聞いたことはないし。


さて映画を観てみると、なんちゅう可哀そうな話なんだ(T_T)と思ったり。実際の映像しか使っていないドキュメンタリーですが、よくできていて入り込んで見てしまいました。個人的にソウルフルな歌があまり好きでなく、見た後もやはり好きなタイプの音楽じゃないなーとは思ったのですが、それでも一人の非凡な女の子の話として面白かったです。

 

家族を捨てることで彼女を絶望的な寂しがりにした父親が、娘が有名人になると戻ってきて間違った口出しばかりするのもヒドイ話だし、そんな父親を崇拝してしまうエイミーもツラいし、ドラッグを教えるヒモ彼氏も同じような感じ。エイミーは、彼女をダメにする人ばかり近づけてしまいます。


印象的だったのが、エイミーにひどいことをする相手に彼女が繰り返し言う”be nice to me”。「私に優しくして」と訳されていました。最後は、薬物中毒でガリガリに痩せ、病的な顔になった彼女は「カメラが回ってるんだから私に優しくして」と言っており、なんかもう、抱きしめたくなりました(T_T)心神喪失状態で歩き回った後の、血だらけでボロボロの靴も象徴的に何度か映し出されていました。こんな感じで、有名になってからの彼女は痛々しさしかなくて、でもどうしたらエイミーにとって良かったのか分からなくて。


今は天国で安らかに歌っていられているといいな、と凡人は思いましたよ。