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エンド・オブ・ホワイトハウス(2013年、アメリカ)

エンド・オブ・ホワイトハウス [Blu-ray]

アマゾンプライムで。

ホワイトハウスが北朝鮮のマフィア(?)によってコテンパンに攻撃され、アメリカ滅亡の危機か!?という話。

 

「んなアホなー」と思うことばかりだったけれど、設定が突き抜けていて楽しめた。続編の「エンド・オブ・キングダム」ができた理由も分かる。「世界の均衡はアメリカが保っている…っ」という政治的な熱い思いはひしひしと伝わってくるものの、アメリカ自体アホに描かれているのが変わっている。

エンド・オブ・キングダムもそうだったが、むしろテロリストたる敵側の方をかっこよく描いている。ひたすらアメリカ閣僚たちのショボンシーンがギャグのように続く。マフィア側の攻撃する理由はしごくまっとうで切実だが、それを問答無用で虐殺するジェラルド・バトラーという構図も同じだった。これ、むしろテロリスト側の視点でみた方がすんなりくるのでは。ただ、モーガン・フリーマンまでアホの子みたいに描くのやめてほしいと思った…。

 

朝鮮半島の話なのに徹底的に日本が無視されているのも笑える。何より武器の描写やファイトシーンがかっこ良くて、不謹慎ながら惚れ惚れしてしまった。RPG!RPG!

最後の流れが死ぬほど月並みなのと、テロリスト側が火力過剰なのと、重要な暗号が普通に解読される謎など気になる点は多々あったものの、全体としてはかなり満足。3作目も予定されているらしい。*1

エブリバディ・ウォンツ・サム!!世界はボクらの手の中に(2016年、アメリカ)

エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に

 

リチャード・リンクレーターが好きなので見てみた。強豪の大学野球部の新入生たちに焦点を当て、大学の新学期が始まるまでの3日間を描く。本作はリンクレーター監督の自伝的映画で(野球で大学の推薦を受けたとか!)、「バッド・チューニング」の精神的続編にあたるらしい。

リチャード・リンクレイター監督:ロングインタビュー | read | i-D

 

何でもない日常を魅力的に見せるのが上手なのは変わらずだが、本作はこれでもか!と80年のディスコグラフィを入れ込んでいて、登場人物達もノリノリで楽しい雰囲気が特徴的。音楽だけではなく、ファッションや建築など色合いもよく吟味されていて非常に完成度が高い。

イーサンホークは出てこないし、役者はみんなそれほど有名な人たちではない。「なんでもない日常」を有名ではない役者でここまで魅力的に描けるのは単純にすごい。ちょっとした言葉のやり取りとか、不意に入れ込まれる自然風景、人物同士の意味のないじゃれ合いなどの描写が丁寧で引き込まれる。

 

 

ただ、ノリも世代も合わず、正直つまらなかった…。こういう体育会系リア充的なコミュニケーションは苦手なので、見ているだけで気が滅入った。私が所属している会社はまさにこういうノリの現代バージョンで、日中はがんばってついて行っているものの、映画でまでわざわざ見たくない。

10クローバーフィールドレーン(2016年、アメリカ)

10クローバーフィールド・レーン (字幕版) 

ネタバレ絶対禁止の作品であるはずなのに、トレーラーを見るとネタバレるというナゾ仕様の映画。ニューヨーカーたちがエイリアンから逃げ惑うPOV映画「クローバーフィールド~HAKAISHA~」とは、全く関係なさそうに見えるけど、関係なくはない。

前半はけっこう面白いので、後半のくだりに乗れるかどうかがこの映画が好きかどうかにかかっていると思う。

一応空白置いときます↓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前半の不穏な雰囲気はけっこういい感じ。ジョン・グッドマンがいい。良さそうに見えて悪いやつか悪そうに見えて良いいやつか、どちらかの役が多い役者なので、今回はDOCCHI!?となってハラハラした。「悪いやつ感」や「良いやつ感」にふらふらブレながら盛り上げるのが面白い。いかにも神経質そうな居心地の悪いインテリアや、Tシャツ・シャワーカーテンの柄などの小物もよく効いている。最後はグダグダのホラーテイストになるのも面白かった。そしてお決まりの大爆発。ここまではサイコスリラー。

 

ここから突如、「いきなりどうした?!」というようなモンスターパニックものに変わる。しかもなんだかいろいろと雑だ。音を出してひきつけたり、「なんだか大事そうな入口」に火炎瓶を投げ込んで退治したりなどありそうな演出が続き、幸運続きでドタバタと怪物退治。最後は正義に目覚めて立ち上がる…、ってそういえばその伏線がサイコスリラー部分で唐突にはられていましたね、確かに。

人物の動かし方ありきで起こっていることはよくありそうな演出なので、申し訳ないけど全然乗れなかった。


「HAKAISHAと遺伝子レベルでつながっている」って、要は同じ世界の別の場所の話ということ。それならHAKAISHAじゃなくても良かったのではと思ったり。モンスターモノのところがこんな描かれ方なら、サイコスリラーで終わった方がすっきりしたような気がする。

パンカッター買ったったー&爆音で始まる朝の話

 

ここ3カ月ほど毎朝パンを焼いて食べているのですが、

焼き立てのパンというのはどうにもこうにもうまく切れなく、切り口ボロボロで一部潰されとても残念な姿になってしまいます。そんなわけで電動のパンカッターを買いました。 

BLACK+DECKER 電動ブレッド&マルチナイフ EK700

BLACK+DECKER 電動ブレッド&マルチナイフ EK700

 

最初から欲しいなとは思っていたのですが、「そもそもホームベーカリー自体飽きてすぐ使わなくなったらどうしよう」と思ったり、カッター本体のあまりのでかさに「また場所取るのやだなどうしよう」と思ったりして3か月我慢していました。よう我慢したなあ。

 

パンカッターは偉大です。

最初はでかくて重くて扱いづらく、完全に失敗かと思っていましたが、慣れればどうということもありませんでした。

むしろフワフワ感と焼き立て感を維持できるのが素晴らしく、きれいに切れているだけで数倍おいしい。すぐ食べないと冷めてぺちゃんこになりますが。

パン屋さんでは冷ましてから切っているようです。そちらの方がしっとりして生地が強くなるので理論的には良いのですが、焼き立てを無理して食べている我が家の場合は、ガーッと電動で切っちゃった方が良さげ。

 

朝は爆音のオンパレード

ちなみにこのパンカッター、でかくて重いだけではなくめちゃくちゃうるさいです。低めの「ガ~~~~」という音が小型のチェーンソーみたいな感じ。

 

我が家はコレの他にも爆音を出す朝専用家電があります。

 

最初に鳴るのはパンが焼けたアラームで、「アビニヨンの橋の上で」がけっこうな長いフレーズで流れます。う、うるさい。でも、早く取り出さないと湿気でべとっとしてしまうので、早く取り出して貰うためにはこの長さが必要なのかも。フワフワパンのために、頑張って起きます。

 

次に、コーヒーを挽くミルの音。よく通る高めの音です。豆を挽くのは手間ですが、コーヒーを豆で保存すると劣化しづらく、500g買っても最後まで淹れる時にふくふくの泡が立ちます。朝はコーヒーを淹れる作業が一番好きです。他の作業は正直めんどくさい…。

あとはレンジでミルクを温める時に鳴る「ソシレシ ミドシレ ドシラレソ♪」という音もあります。

 

最後が一番うるさいのですが、毎朝スムージーをつくっているミキサー。これがもう爆音で…。まだ暖かいヨーグルトとフルーツ、凍った野菜などを撹拌するのですが、素材を入れるたびに「もうやめて~」と言わんばかりに「ガー!ガー!」と大きい音がしてたまりません。

 

この辺りでようやく娘が起きてきて、さらに「起きて」と50回くらい言うとのそーっと夫が起きてきます。よくこの爆音で寝てられるな。

 

朝はいつも時間が無くて最後は焦っているので、あと10分だけでも早く起きてほしいと爆音をかき鳴らしているのですが(ウソを交えた本音)、二人とも夜型のようでけっきょく毎日ギリギリまで寝ているのでした。

ホドロフスキーの虹泥棒(1990年、イギリス)とホドロフスキーの惑星(1994年、スイス)

ホドロフスキーの虹泥棒 [DVD]

ホドロフスキーの惑星 [DVD]

同じような題だが「虹泥棒」はホドロフスキー監督の映画、「惑星」はホドロフスキーをテーマにしたドキュメンタリー。どちらも20年以上前の映画で、日本ではようやく2016年にDVD化された。DVD化に時間がかかったのにはいろいろ事情もあろうけど、見て思ったのはあまり評価されていないからだろうなということ。

映画の方はホドロフスキーらしさが微かな煌めきくらいに希釈されているし、ドキュメンタリーは「ホドロフスキーのDUNE」に遠く及ばない出来だった。


ただ、なぜここまで「虹泥棒」がダメかということを実は「惑星」の方で本人が語っており、どうせ見るならこの2本を続けて見るしかない。真のホドロフスキーファンならそういう覚悟でこの2本を合わせて見るべきなんである(`・ω・´)キリッ(暑苦しい)

 

「虹泥棒」は「エルトポ」、「ホーリーマウンテン」、「サンタサングレ」などの傑作が公開された後につくられた。メジャー資本が入っており制作にはかなりチャチャが入ったようで、その辺りの苦労は「惑星」の方で本人が語っている。

一番の違いは脚本がホドロフスキーでないことだろう。ホドロフスキーは映像演出のみ、と考えたほうが良い。だからいつもの神話的なストーリーではなく、凡庸な話に奇妙な映像がついているという状況になっている。

もう二度とやりたくなかっただろうし、実際それから20年以上、2013年の「リアリティのダンス」まで長編映画は撮っていない。

 

冒頭の大富豪の食事会風景や、下水管の中にある富豪の甥の家はいつもの独特の世界観で、ド派手でありえないようなシチュエーションだがセンスがよく、ほっとするような居心地の良さもある。身体障害者や娼婦、生き物の死骸といったいつものモチーフも無事出てくる。ただ、どれもいつもよりおだやかな表現にとどまっている。

全体としてはホドロフスキー風味の普通の映画を見ているような感覚。ホドロフスキーの世界観は、脚本こそが大事だったのだなー、と気づかされた。

 

余談だが、2013年の「リアリティのダンス」は素晴らしいのでぜひ見てほしい。ホドロフスキー特有のエグい映像が少しだけ(少しだけね)見やすくなっているし、かと言ってストーリーの唯一無二さは健在だし、映像技術の進化もあって瑞々しく美しいしで欠点が見当たらない。

リアリティのダンス(字幕版)

グッバイ、サマー(2015年、フランス)

グッバイ、サマー(字幕版)

 

フランス、パリに住む14歳の少年二人を描いた映画。思春期特有のコンプレックスやイライラと、まだあどけなさのある容貌や行動のバランスが何とも良かった。ドリーミーな演出も雰囲気よし。

原題は「ミクロとガソリン」で、これは主人公二人の少年のあだ名にちなむ。絵を描くのが好きで、自分がないことや母親が過干渉なこと、チビであることが悩みの「ミクロ」と、家が貧しく自立した創造的な少年「ガソリン」。そこにミクロが片思いする大人びた少女ローラやいじめっ子ステファンが加わる。

途中から主人公二人がつくる小屋型の車でのロードムービーになり、道中の事件がコミカルに描かれる。

 

お決まりのストーリーだが、主人公たちのリアルな葛藤と夢の中のような世界観が溶け合った独特の雰囲気が魅力的。会話も含蓄があったりキザだったりコミカルだったりして、登場人物たちのことを好きになってしまう映画だった。

主人公が恋する少女の、微妙な女っぽさがいい。衣装もオシャレでかわいかった。

終始ゴンドリー監督らしいドリーミーな映画だが、最後はリアルに終わる。それぞれの現実に引っ張られ雲散する夏休み。しんみり。少女のカウントダウン(カウントアップ?)も効いていた。

いつの間にかひらがなが読めるようになったアプリ

3歳娘がいつのまにかひらがなが読めるようになってきた。お勉強系の保育園に入れてないので、おそらくコレかな~?と思うのは、ひらがなの知育系アプリ「ぐーびーともじあそび」。

たけのこのようなゆるきゃらが、しりとりやモグラたたきなどのゲームでひらがなの読み方を教えてくれる。

 

このたけのこキャラが良くて、思わぬ動きをしたり、「がんばったね」と言ってくれたり、時に怒ったりする。

やさしいおじさんみたいな声で、ジェットコースターで落ちる時に裏声で「キャー」というのもおかしくて娘はすっかりはまっていた。ゲームが終わると「ばいばい」と言いながら去っていくんだけど、娘も「ばいばい」とスマホに手を振っていた。天使か。

 

そして、いつの間にかひらがなが読めるようになってきた。

 

無料だしアンドロイドもアイフォンも対応しているのでおすすめ。

 

ところが、最近アップデートしたら声が変わっていて、娘は「こわい」と言ってやらなくなってしまった。娘にとっては、人が変わってしまったようで嫌だったのかも。

おじさん、今までありがとう。