仕上げなし、あるいは磨き上げやウレタン塗装のみの薄化粧仕上げのインテリアが個人的に好きです。そんな住宅を三軒集めてみました。
「薄化粧」って建築にもあると思う
私は、躯体だけになってしまった廃墟みたいなところに住みこなしたい潜在願望があって、構造が素敵でそれが露出していたり、天井仕上げなしで古い屋根裏が露出していたりすると萌えるんです。しかし、あえて古道具を並べてみたり、きれいな塗装をやすりで古めかしたりするインテリアはイヤ。あ、でも親世代が使っていた家具をそのまま使うのは嫌いじゃないし、うちにもあります。まあモノによります。
めんどくさい人ですね!
紹介するのは全て古物件の改修です。新築で建てるのも良いけど、こういう良さげな古い建物の改修もいいな~。
Plywood House、ロンドン
設計:Simon Astridge
そのまま旧家屋の壁を室内に露出してみたり、集成材を無垢で使ってみたりしている増築物件です。
集成材というのは、この天井や階段室で使われている木材部分。普通はペイントしたりします。この手すり、目の錯覚に感じるような曲がり方…。
壁一面の鏡と、天井一面の窓ガラス、古い壁面からそのまま突き出している蛇口などが私的萌えポイントです^p^
こちらのブリック壁は旧家屋がそのまま露出しているそう。隙間は透明でシーリングしてあるそうです。壁が良い感じに見えるのも、その他の要素が極限までそぎ落とされているからだと思います。
VIA:Simon Astridge uses raw materials on Balham House extension
The Concrete Penthouse、ドイツ
設計:Christian And Karen Boros
第2次世界大戦中、ナチスが空襲のシェルターとしてつくった頑丈な歴史的建造物に増設されたペントハウス。インテリア写真からその物々しさは伝わりませんが、本体部分の壁厚は2メートル、天井厚は3メートルもあるそうです。プロポーションの美しい要塞です。
ペントハウスは屋上に乗っかっているだけ。これだけ頑丈な建物なら、上にもっと乗せてもビクともしなさそう。
VIA:CJWHO ™ (Art meets ARTchitecture In The Concete Penthouse...)
The Concrete Apartment、メキシコ
設計:Jakob Gomez
1970年代に建てられたマンションの改修。むき出しのコンクリートを磨いたり、磨かなかったり(塗ったり?)して風合いを変えていますが、基本的に仕上げなしのインテリアです。天井のみ、木を貼っているようですね。日本人の感覚だと、肌で触る部分は木の方がいいのでは…と思いますが、気候が良いこと、土足で室内に入ることなどからこのような選択になっているのだと思います。個人的にはコンクリートむき出し・磨き上げの床は見た目的に大好きです。床下暖房などを入れておけば問題なしだと思います。
寝室のみ、フローリング仕上げとなっているようですね。さすがに寝室ではスリッパなのかしら。
VIA:A 1970's Concrete Apartment Gets a Bold Renovation - Design Milk
以上、薄化粧インテリア。こういうテイストが好きな方、体感ですが増えているような気がするなあ。リノベーションが増えているからか、はたまた海外インテリアをネットて気軽に見られるようになったからか。
その他、「最近気になった住宅」はこちらからどうぞ~