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娘に抱っこされる

何でもないこと 子どもの成長 子どものお世話

 

 

つい最近まで、娘は「抱っこする」ものだった。最近は娘に「抱っこされている」。

1歳を過ぎてだいぶ手足が長くなり、しっかり体に巻き付くようになってきたのだ。こうなってくると不思議なもので、どちらが抱っこしているのか分からないような感じがする。

以前は、抱っこしても力なくふよふよとしていた。こちらが力を抜けば床に落ちてしまうだろうし、だからいつも気を張って守るように抱え込んでいたものだ。反応もまちまちで、それでも泣き止まなかったり、ただの抱っこじゃなくて立ち上がって歩き回らなければいけなかったりした。一方的に「自分が与えている」という感じがして、どこかで誰かに癒されたい、自由に何かをしたい、と鬱憤を溜めこんでいた気がする。

最近は座ったままだろうとしっかり抱き込めば泣き止む。保育園に迎えに行くと、玄関に入っただけで気配を察知して走って来て、どーんと胸に飛び込んでくる。そんな時、懐かしいような、嬉しいような、でも胸が締め付けられるような不思議な気持ちになる。もしかしたら、自分が親に抱きしめられていた記憶がリンクしているのかもしれない。

そうすると、急いで切り上げてきたけれど終わっていない仕事のことや、ご飯をつくる間にかかってくるであろう厄介な電話のことなんかがすーっと消えて、すっかり癒されてしまう。「とりあえず大丈夫だ」と思える。こんな時、「ああ、自分は娘に抱っこされているのだ」と思う。

でも、「癒される~」などと思って調子に乗ってベタベタしていると、本気で嫌がられ、足蹴にされながら逃げられる。早くも片思いである。