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アノマリサ(2016年、アメリカ)

映画の感想文

アノマリサ (字幕版)

カウフマンがつくったストップモーションアニメ映画ということで、これは絶対見るやろと思って見ました。チャーリー・カウフマンは「マルコヴィッチの穴」や「エターナル・サンシャイン」などの脚本を手掛けている脚本家で、人が想像つかないような奇想天外なストーリーと凝ったプロットが特徴。

しかし想像していたほど奇天烈な話ではなくて、自分には解釈しやすい感じで面白かったです。観た後に「私は何を見てしまったんだろう…」と呆然となるのが「奇怪な話」だとしたら、アノマリサは「こういうコンセプトでこういう演出なんだろうなあ、面白いなあ」とピースがはまっていくような納得感ある感じです。1時間半ほどのアニメですが、あっという間に終わった感じがしました。

 

ストップモーションアニメとは

ニャッキなどで観たことあるかもしれませんが、実際の人形をほんの少しずつ動かして写真を撮っていき、つなげることで動画に見せるという途方もない作業。アノマリサの人形はかなりリアルだし、雨粒や投げた携帯電話などはどのように撮っているのか!?とただただ驚き…。どれくらい時間がかかったんだろう。音響がとても凝っていて、見るならぜひ良いスピーカーで聞いて欲しいなと思いました。

制作風景。

 

 

映画はたくさんの人が関わるし、特に大作では監督や脚本家の意向もありつつ「開いた世界だ」という気がするのですが、これはキックスターターで資金調達をしながらカウフマンが作り上げたもの。閉じられた、明確な方向性のある世界観で、最近観た中では「さよなら、人類」やホドロフスキーの一連の作品のような印象を受けました。まあそこまで意味不明だったり独創的だったりはしないんですが…。

 

「傲慢な男の頭の中」? 

さて話の内容ですが、この男が感じたような「特別だと思っていた人がつまんないことを言い出したガッカリ感」てめちゃくちゃ分かる気がして。心の中のどこかには、特別な何か、神格化したい何かってあると思うんですよね。どうしようもなく傲慢で自分勝手な感情なのですが…。

また、簡単に「わかるわかる、あなたが正しい!」「(よく知らないけど)あなたのことが好き!」「今日は天気がいいね、君は運がいいよ」みたいなことのどうでもよさとか。優しい世界に慣れてしまうと、自分が築いたちっちゃな世界の帝王になってしまう危険性がついてくるのかもしれません。それは自分自体がすごくつまんなくなっている、ということなんだろうな。

まあ、そんな風に受け取りましたとさ。

 

アニメですが全く子供向けではないので注意。