MENU

スリーデイズ(2010年、アメリカ)

スリーデイズ (字幕版)

アマゾンプライムで。ポール・ハギス監督が好きなので見てみた。これもかなり面白い。

ネタバレしたらダメなタイプなのでなんとなく空白を入れとく。

+++

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

+++

2時間以上の映画だが、1時間半くらいは服を着て水中を進むような、非常にもどかしい状況が続く。家族のために超人的な力を発する「スーパー父ちゃんモノ」かと思って見始めたが、そんなことは全くない。眉毛をへの字に曲げたラッセル・クロウが何もかもうまくいかず、金をだまし取られ、逮捕されそうになり、両親と不毛なケンカをする様子が描かれる。この描写はなかなか細かくて、例えば緊張しすぎて吐いたり、一歩が踏み出せずにそのまま帰ってきたりする。見ていてかなり歯がゆい。最初の1時間半で嫌になる人も多いと思うが、リアリティがあってこれはこれで面白かった。簡単には犯罪に手を染められない父親の葛藤が伝わってくる。96時間のリーアム・ニーソンとは大違いだ。

ちなみにリーアム・ニーソンは本作でラッセル・クロウに脱獄の手ほどきをする役として出てくるが、同じ戦う父ちゃんとしてパロディのように感じられて笑ってしまった。リーム・ニーソンの「脱獄のルール」を聞いてドン引きするラッセル・クロウ。普通はそうだよねー。

それだけに、ラスト30分で覚醒したようにキビキビと動く父ちゃんにはスカッとさせられる。最後には本物の犯罪者になってしまう苦悩も表現されるが、前半の丁寧な描写あってこその重さだと思った。