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パッドマン(2018年、インド)

パッドマン 5億人の女性を救った男 [DVD]

インドで小ロットでの生理用ナプキンづくりの仕組みを開発し、女性たちに生理期間中の自由だけでなく、感染症予防から仕事まで与えたという男性のお話。インドらしい非常に壮大な話で、間の休憩をはさんで2時間超となっているものの、多岐に渡るテーマをてんこ盛りにして飽きさせない。

 

主人公のラクシュミという男性がものすごく「フェミニスト」な感じであり、それをあまり周囲の女性に受け入れてもらえてない感じがコミカルでおかしかった。妻が最優先で、仕事場では優秀、でもさっさと終わらせて帰る。こんな妖精のような男がいるものだろうか(というか、実話なんだが)。

 

ラクシュミはいいものを作れば純粋に喜んでもらえると思い込んでいる節があって、何度失敗してもそれを理解しない。完全なるプロダクトアウト志向の人なのだ。村人に変態扱いされ、最終的には妻に出て行かれるまでになるのだが、その後も取りつかれたようにナプキンづくりに没頭する。

それを救ったのがパリ―という、このナプキンのブランド名にもなる都会的な女性だった。彼女がマーケティングとセールスを担当し、実際に使ってもらえるまでに事業を成長させ、ラクシュミが国連でスピーチに呼ばれるまでになる。

この国連でのスピーチは冷静に聞くとかなりあざとい内容ではあるのだが、それまで1時間以上かけて作り上げたラクシュミのピュアなキャラ形成が奏功し、泣くほど感動してしまった。

その後はビターな大人の恋の話あり、故郷に錦を飾る話ありで、お腹いっぱい大満足というわけだった。