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「電博は丸投げ中抜き」の件

思う所があって、話題の記事に乗ってみます。

 

この記事から始まって

電通と博報堂は丸投げで中抜きしかやらない - はてな村定点観測所

 

この記事など。

本当に「電通と博報堂は丸投げで中抜きしかやらない」のか - COPYWRITERSBLOG  

 

「客観的にこう思いました」というイチ外野の感想です。

 

ズルいかズルくないかでいえば、6割くらいズルい?

商社と似ているけど、商社と違って、モノではなくヒト≒スキル≒コンテンツを売り物にするのが難点、というか、上記のような問題が起こる原因ですよね。

売り物にされたヒトは、自分とお金さえあれば成り立つ仕事なのに、電博は何やってんの?となる。

 

でも。

 

広告主にとっては「お金を出す理由」が必要。その広告活動がビジネスを進めることができるかどうかが大事ですよね。どの商品を使って、どういうお客さんにどういう事を、どんな風にして伝えれば、業績やイメージを育てられるか知りたい。

 

だから、代理店は1キャンペーンに限らず、その会社の売り物やターゲットを理解する必要がある。「仕事がなくても、日頃から広告主の相談を受けること」「ヒアリングし続けて、仕事を見つけだすこと」「ソリューションになるコンテンツや媒体をあらゆる可能性の中から選択すること」は、電博その他の代理店ならではの仕事だと思います。

いくらいいコンテンツ、スキルがあっても、それそのものがお金を出す理由には、めったにならないので。

 

もちろん、これは仕事ができる一つの道順でしかないので、「HP作りたいんだけど」「イベントやりたいんだけど」から入る仕事もあるし、その場合は制作会社に直接発注が来てもおかしくは無いです。そして、代理店にくる多くの仕事が、そういう「やりたいことがある程度はっきりしている仕事」だと思います。だから、「6割はズルいかもね。」と書いてみました。※6割という数字は、適当です。

 

そもそも「そこ」のところで、広告代理店はビジネスしていない

そもそも、代理店は制作のところで(大して)稼いでない。今の所、まだ「普段からのヒアリングや相談に応じる他、多大なサービスをして、制作(を外注)して、媒体費でなんとか稼ぐ」というスキームになっているので、ヒトやスキルといった問題の部分は、「直接やってもらってもらいたいな…でも、クライアントと向き合っているのは自分だし…」というのが正直なところでは?

もちろん、そのスキームが崩れつつあるのが昨今の状況なのは、周知のとおりです。

 

電博社内でも、同じ現象が起こっているのでは?

結局仕事を推進するのがヒトである以上、代理店社内でも同じ問題が起こってるんじゃないかな、と思います。正しい判断、勝てる戦略を考えられるヒトと、中抜きだけなんじゃないの?と思われてしまう人。そういう人に当たったら、電博って…。となっても仕方ないかもしれません。パレートの法則でいえば、6割と言わず8割はズルいってことに、なっちゃいますね。(あ、この場合のズルいは冒頭のズルいとは違います。)

 

やっぱり電博の無い世界は、広告主にとってメンドクサイ

さて、仮に広告代理店を破壊してみると…

大小、質が良かったり悪かったりするたくさんの制作会社が広告主にやってくるし、競合プレゼンは媒体別にひたすら長くなるor結局有力な制作会社2・3社の争いになるだろうし、媒体も局も枠の選定もしなきゃならないし、訳あってオトクだったり価値が高かったりする枠に出会えることはなくなるし、実施確認も宣伝担当の責任になるし、そもそも事故ったらどうすんの…だし、広告主にとっては非常にメンドクサイことに。


HPの制作運営だけしている仕事なら良いですが、大抵はそうではないでしょう。同じコンテンツを使ってCMも作れば、イベントもするかもしれない。

やっぱり、総合サービス的に広告代理店は便利です。

 

「クライアントに知識が無い」という向きもありますが、広告の知識が最初からある担当なんて存在しないでしょう。


でも、知識があり、目利きができる広告主・PR力のある宣伝担当にとっては、物足りない存在になってきたかな。

 

というのが、昨今の代理店のポジションではないかと思います。

 

まとめにならないまとめ

なんだかんだで、局地的な話で擁護してしまったかも。色んなところに「※ただし〇〇の業種は除く」とか「※スーパー営業・クリエイターは除く」とかつけていきたくなってきた。

代理店の仕事はかなり幅広いので、一人の広告マン、一つの仕事を指して全体を語れないのでは…と思いました。

でも、誰か一人に相談したら、よほど運が悪くなければ、必ず何かしら良いソリューションを見つけてきたり、良いヒトにつなげてくれるのではないでしょうか?縦横の繋がりも、代理店の価値のひとつですね。

 

 

イチから旅行を組み立てるより、旅行代理店に頼んだ方が早くてオトクで普段行けない所に行けることが多いよ。保険もついてるよ。もちろん、旅行の達人で、現地人の友だち多数!という人なら、別だよ。という話でした。