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最近観た映画のネタバレ感想文

 

最近観た映画のネタバレ感想文。全部DVDです。新作からセッション/アバウト・タイム 愛おしい時間について、旧作からキャスト・アウェイ/マダガスカル1・2/ヒックとドラゴン です。

 

セッション

セッション [国内盤HQCD仕様]

セッション(字幕版)

存在はよーく知っていましたが、恐くてみられなかった作品。でもツタヤのタダ券があったので、どうせなら最新作を借りたほうがよかろうと思い、観ていない最新作の中で唯一チェックしていたのが「セッション」だったのでドキドキして観ました。結果とても良かったです。私にとって、これを観ないのはとてももったいないことだったので、ツタヤサマーというところです(-人-)

私も兄も音楽でしごかれたことがあって、私は合奏でもしごかれたので「分かるわー」の連続でした。特に、しごきが嫌でたまらないのに音楽を追及する点では鬼教官も生徒も同じというところ、合奏だとなんだかんだで師弟共通の高揚感を得るところ、舞台で失敗すると死ぬところ、失敗しそうな人を傍から見ているのがまたツライところ、、、胃がキリキリしました(-0-;)

最後の舞台で鬼教官を遣り込めるところまでだったらここまで感動しなかったと思うのですが、その後音楽的な高みに到達したっぽい演出で、別の次元の話に突然なります。予想外の、強烈なカタルシスです。これだけ暴力で暗く引っ張っておいて、最後にピカピカのビンタという感じ。唐突なエンドクレジットで「~☆(絶句)」と文字通り倒れこみました^^;ジャズのことはよく分からないので、音楽性は分かりません。

ちょっとブラックスワンにも似ています。ブラックスワンのニナは芸術性を追求しすぎて内側に内側に自分を痛めつけてしまうわけですが、ニーマンは怒りが最終的に教官に向かうところが違います。先輩を押しのけた時にニヤリとしたりして、欲望を外側に発散するタイプのキャラクターとして描かれていますね。自己中心的なヤなやつのようにも見えます。親戚との夕食シーンも心が痛かったですね。日本で言う体育会系の中に文化系の人がいるとああなっちゃうよね。ゆったれゆったれー!って思いました(邪道な意見)

そして、鬼教官役のJ・K・シモンズ!この方は最近観た中で「ジュノ」のお父さん役、「スティーブジョブズ」の上司役をしていました。ジュノのほのぼのお父さんはどこへ…泣 もっと粘着質だったり、嘲笑的なのを顔に出すタイプだったりするともうキツくて観ていられなかったと思うので、ちょうど良い淡々とした怒鳴りっぷりでした^^;

 

アバウト・タイム 愛おしい時間について

アバウト・タイム~愛おしい時間について~ [DVD]

これはですねー、けっこう最後の方になるまでイライラしてしまった映画だったんですよ。

タイムトラベルが簡単すぎて、過去をちょいちょいいじるけど大した影響もなく、他のタイムトラベルモノの名作を見慣れていると最初から「???」と思ってしまいまして。「絶対に他言するな」と言われてけっこう簡単に妹にばらしたり、「過去には戻れるが、未来にはいけない」と言われてる割には、過去に行って未来に戻ったりしています。

主人公は、このお手軽なタイムトラベルを使って実に気軽に人生を良くして行って、欲しいものを手に入れちゃうんですよ。映画には出てこないけど、仕事のミスも何度もカバーしているに違いない!(不当な決めつけ)主人公がズルいだけで魅力的に思えなかったのです。最初こそ下宿先の脚本家のために出会いをフイにしたりして、「いいやつじゃん!」と思ったのですが、単純に本人がそうなると分かっていないだけだったりして…。

妻も抜群に可愛くていい女だし、お父さんは魅力的で絆が深いし、普通に人生楽しめよ!とイライラが募っていると、最後のほうで「何でもない一日を、全部受け止めてそのまま楽しもう」と気づくんですね。最終的に、1日を2度生きることもやめて、「タイムトラべルはせず、普通に人生を楽しむことにした。貴重で一度しかない、素晴らしい人生を。(うろ覚え)」と心を改め(?)たあたりの演出がとてもよく、不覚にも泣きました(ToT)エエヤナイカイ 子供がいる人の方がグッときそうなラストではありました。

「雨が降る」というのが映画の重要な要素になっていたりします。小さい頃の思い出も、(やり直せたはずなのに)雨が降ろうがイベントを中止しないんですよね。そこに、既に映画の答えが隠されていたのですね~。

まあでも、子供が発表会で失敗したりしたら過去に戻ってやり直しちゃうんだろうな。そういう男ですよ!(不当な決めつけ2)

 

下記3つはアマゾンプライムの見放題作品でみたもの。

 

キャスト・アウェイ

キャスト・アウェイ (字幕版)

トム・ハンクス演じるチャックが無人島に漂流して何年も生き延び、また社会に戻ってくる話。サバイバルものでして、結構痛々しかったり辛かったりするシーンが続きますが、それだけに「魚が捕れた」「火が起こせた」ことへの感動がしっかりわき起こるように作られています。サバイバル生活で自殺を考えたり、やはり生き延びようと葛藤したりする一番つらいところはさらっと飛ばして、社会生活に復帰してからポツポツ語らせる手法も見事でした。

社会復帰ができるのかできないのか…漂流前に要人だったため手厚く歓迎されますが、どこか馴染めないでいるチャック。自分で自分の生き方を自由に考えるという、解放感と肯定感にあふれたラストがとても良かったです。私が漂流したら3日も持たないかもしれませんが、「できるだけトム・ハンクスと同じように頑張ろう」という目標ができました笑 まずはメガネを持ち歩くところから、だな…。

 

マダガスカル1・2

マダガスカル (吹替版)

マダガスカル2 スペシャル・エディション [DVD]

こちらはセントラルパーク内にある動物園に暮らす、生粋の「ニューヨーカー」であるライオンやシマウマたちが「キャスト・アウェイ」される話。なんとキャスト・アウェイに出てくる「バレーボールのウィルソン」が出てきます!

①では、弱肉強食の本能をすっかり抜かれた仲良しシマウマ・ライオンコンビが、肉不足から微妙な関係になっていき…最終的には「魚を食べよう!」ってえーーーーっ!友達じゃなかったらなんでもいいんかい!その魚がニモだったらどうなるんかーい!と思いました 笑 スシにするところはさすがニューヨーカー^^;

②ではライオンのアレックスの故郷・アフリカに降り立ち、老いた両親に再開したりケンカしたり…でも色々あって仲良くなり、結局まだまだアフリカに住むことになりそう、みたいなラストでした(雑すぎる筋)。実は、ここでもオサカナの扱いが酷く、なぜか自力で海から火山に這い上がったサメさんが、水不足の生贄のために火山につきおとされるんです。しかも本当に水不足を救ったのはアレックスたちなので、単なる無駄死にと言う…。お魚が何をしたっていうだー!突っ込みどころはありすぎる展開ですが、突っ込むだけヤボというものでしょう。個人的には、ペンギンにこき使われる猿が労働組合をつくって団交しているのが面白すぎましたね…。

吹き替え版でしたが、おぎやはぎさん演じるファンキーでダンスのうまい猿の王様と側近が最高でした。夫がおぎやはぎさんが好きらしく、遠くから声だけ聴いて「おぎやはぎだ!」と言ってました。「おどるっの好き好き♪」というだみ声がたまらん。他にも声優さんは芸人さんが多かったんじゃないかな。アニメは、吹き替え版も楽しめる気がする。

 

 

ヒックとドラゴン

ヒックとドラゴン スペシャル・エディション [DVD]

公開当時に見なかったことを後悔する作品でした!ちょっとベイマックスっぽくもあるんだけど、コレを見ると、ベイマックスより断然完成度高いな…!と思っちゃったり。

ヒックとドラゴンのヒックは「変わり者」「父の期待に応えられない」「ナヨナヨ」「モテない」「ドラゴンを倒したいけど倒せたことが無い」「周りに期待されていない・厄介者扱い」などかなりのマイナススタートなので、そこからの快進撃(しかも自分の特性にあった形の!)が素晴らしく爽快なんですよね。一方でベイマックスのヒロ少年は万能すぎて、挫折や葛藤が「兄の死」だけに絞られたつくりなので、共感の間口が少し狭めに設計されているのかも。

また、ヒックとトゥースの心の交流に完全に寄っているのに対し、ベイマックスは実のところ6人のヒーローの話だったり、でもベイマックスとヒロ少年がずば抜けてやり手だったり、(他の人、要る?)そのあたりのバランス感覚もヒックとドラゴンの方が好みな感じでした。

ちなみに、ドラゴンの「トゥース」はイイコモードの顔がスティッチにそっくり、と思ったらリロとスティッチの監督と同じ人のようです。登場したときはリアルな蛇っぽいビジュアルですが、徐々にスティッチ化していきます。2も3もみたい!3は来年公開かな?

 

以上