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寝ても覚めても(2018年、日本)

寝ても覚めても

うーん…?

夫氏が誰かの絶賛を聞いてお勧めしてくれたんだけど、うーんなんだか合わなかった。主題が恋愛だからかも。なんだか苦手なんですよね、恋愛映画。

濱口監督は「ハッピーアワー」をものすごく見たかった(そして未見)のですが、少なくともこちらはあまり好きな感じではなかったです。

 

主人公たちの心の動きが様々な演出で巧みに表現されているので、かなり引き込まれたのですが、それだけに彼らの行動の不可解さにいちいち「!?」となりました。原作を読んでみないと何とも言えないけど、少なくとも映画で見る限りは「なんだろうこれは」という不可解さだけが残りました。

 

現実のものとして受け止めるにはあまりに突飛なので、バクといえば獏(=想像上の動物)だし、麦さん自体が何かのメタファー、あるいは亮平さん自体が主人公の想像だと思うと腑に落ちる…ような気もします。

まぁでも、亮平さんは本人しか存在しないカットが多いので実在ですよね。

一方の麦は主人公の目からしか見えていないことからすると、もしかしたら主人公の妄想かもしれません。

例えば、元々いる「麦」という俳優さんのことが好き過ぎて、恋人という想定になっちゃってる女性ヲタの騒動と思うとすんなり来ました。で、女性ヲタさんはあまりに霊感が強く、ついに麦の幽霊を実体化させることに成功。幽霊は亮平たちの見るところとなり、亮平は呪い殺されてしまったのだった~…みたいな。

だって、題名の「寝ても覚めても」も、まず「寝て(妄想)」それから「覚める(現実)」わけでしょう?

 

…すみません。

ただ、どことなくホラーテイストを感じたのは確かなんです。はい。

東出さんの不思議な冷たさが、これほどいい意味で効いている映画もそうそうないと思いました。