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ケープタウン(2013年フランス・南ア)

ケープタウン(字幕版)

アマゾンプライムで。ジェローム・サル監督は日本での公開作が少ないのですが、クライムサスペンスものを多く撮っているようです。本作は見ごたえのある作品でした。

 

アパルトヘイトの影響が色濃いケープタウンにて、ズールー族出身(原題はズールーだったりする)のアリ刑事(フォレスト・ウィテカー)と、プアホワイト…というほどでもないけれどかなり落ちぶれているエプキン刑事(オーランド・ブルーム)が新型の麻薬にまつわる事件を追います。根深く暗く、救いのない映画でしたね…。アリ刑事の生い立ちと今の暮らしぶり、全てが辛すぎて。

新型麻薬の話や白人とギャングの関係など、現実味がなく飲みこみづらいところがあります。エプキン刑事の元奥さんのくだりをバッサリ切って、悪者の白人の部分をもう少し掘り下げたいな~などと勝手に思ってしまいました。また、ストーリーに抑揚がないのと、事実が発覚していく過程がアッサリしているのとで手に汗握る…という感じでもありません。

 

フォレスト・ウィテカーの重々しい演技と重い題材がはまって、映画として強くなっているようでした。普段はキレイな役が多いオーランド・ブルームが、くたびれた中年男を演じているのも新鮮です。