最近みた映画の話です。劇場作から「アーロと少年」、旧作(準新作?)から「エレファントソング」「26世紀青年」「クローバーフィールド」です。ネタバレなし。
一番はやっぱり「エレファントソング」。グザヴィエさんは演じても監督しても外れなし。
エレファント・ソング
DVDレンタルで。27歳のグザヴィエ・ドラン監督の、最新「主演」映画です。監督・脚本はしていません。ほぼ一つの部屋の中で完結する、王道のミステリー・サスペンスという感じのストーリー。出演者はとても少ない。ほとんど舞台みたいに見える映画でした。グザヴィエ・ドランの熱演が終始画面を支配しています。映像が美しいし、押さえ目の音楽もとても良かったです。
26世紀青年
アマゾンプライムビデオで。手違いで26世紀に目を覚ました現代の青年、2505年には文明がすっかり荒廃し人間がみんなバカになってしまっていることに気づき…という話。1時間20分程度で気軽にみられるブラックコメディという感じです、が、見ているうちに笑えなくなっちゃいました。あらゆる現存のブランドの実名を出して商業主義批判をしており、そのせいかアメリカでは積極的な宣伝は無し、日本では劇場未公開とのこと。これは宣伝できないだろうな…。コストコが大学も含んだよく分からない巨大施設になっていたり、スタバが風俗店になっていたり、服は全て無料、ただし企業のPRがびっしりついている…等々。衆愚政治と言うよりは独裁に近く、MADMAXぽい感じもあります。たぶん、この作品のことは反面教師としてずっと忘れないと思います。「いつも心に26世紀青年を!」^^;
アーロと少年
劇場で。うーん、この作品はよく分からん!楽しく観られるけれど、欲求不満もたまるアニメ映画でした。
ストーリーは良くできた成長モノです。恐竜が絶滅しなかった場合の地球を舞台として、知的に進化した恐竜たちを軸に「ドジなアーロ」がたくましくなっていくまでの紆余曲折を描いています。家族連れでほぼ満員だった劇場でも、随所で啜り泣きや笑いが起こっていました。普通に面白かったんですよ。
この映画で描かれている人間は、文明を持つことなく猿人のままなのですが、準主役の少年の演出が過剰にコミカライズされた犬でした。人間の少年をペットにしたい意図は分かるのですが、そこはサルなのでは…。遠吠えで呼び合う姿も謎。ここでちょっとつまづいてしまいました。人間がどういう存在なのか、どんな生活をしているのかがよく分かりません。そもそも、人間も恐竜も出てくる数が少なすぎて世界観を膨らませて捉えることが難しい。「恐竜が進化している」という発想が斬新なので、もっとその世界に関して色々知りたかった。恐竜の集落とか、異種との関わり合いなんかももっと知りたかったです。
ファインディング・ニモみたいな豊かな世界観を期待していたので、ちょっとガッカリしました。よくも悪くも、「きれいな大自然の中で1匹の恐竜とペットの少年が成長していく話」です。
クローバーフィールド/HAKAISHA
アマゾンプライムビデオで。実は来たる6月17日に、「10 クローバーフィールド・レーン」という続編的な関連映画が上映開始なのです。ということで、未見だったのでいそいそと観てみました。人生楽しくて仕方がなさそうな若いニューヨーカーたちが「何か」に襲われ逃げ回る様子を、ニュースドキュメンタリーのように撮った作品です。
ただ、個人的には面白くはなかったかな…。最大の特徴は、「ずっとよく分からない感じ」だと思います。パリでのテロの時に経験した方の文章などを読んで思ったのですが、「パニックの渦中にいる人は大抵何も分からない」んですよね。どこが危ないのか、そもそも何から攻撃されているのか、次にどうしたらいいのか全然分からない。何か爆発したりすれば逃げるけど、その逃げる方向が正しいかも分からない。よくあるパニックムービーものだと、頼りになるパパが冷静にヒーロー的に動いたりするんですが、そんな俯瞰的な動きは現実にはそうそうないんだろうな。ある意味リアリティのある作品なのだと思います。
それこそ4DXで臨場感たっぷりに観たら良かったかもしれません。続編は、内容次第で劇場でなら観てみたいかな。
以上です。
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ループものの名作です。
これは流行りましたね~。世界中で流行したミステリー小説の映画です。もう10年前!
ポーゥ!(雑)感動的なドキュメンタリーです。
孤独で反社会的な男を描いたサスペンススリラー。
見てませんが、「仮面ライダーアマゾンズ」なる不思議なモノを発見…。なにこれ?
以前書いたおすすめ作品集。地味に更新しています。