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進撃の巨人 ATTACK ON TITAN / エンドオブザワールド(2015年、日本)

進撃の巨人 ATTACK ON TITAN

進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド

ものすごく評判が悪かったことが記憶に新しい本作。アマゾンプライムで公開が始まっていたので見てみました。

思ったより面白かった!特に前篇。漫画の方を知らないので、素で展開に驚いたのが大きかったかもしれません。

 

一番驚いたのは、巨人の造形と人をモリモリくらうゴアシーン。普通の人が巨大化しただけのキモい造形が、初めて見る感じで面白かったです。踊り食いされる白魚目線だと、人もこんな感じに思われているのでは…。

三浦春馬さんが中二病っぽく登場しつつも、巨人が現れてから恐怖で固まってしまうところなどとても良かったと思いました。宇宙戦争で宇宙人への恐怖にトム・クルーズが固まってしまったシーンなど思い出しました。水原さんが腰を抜かして立ち往生していたのも、「こういうことってあるかもなぁ」と思えました。

人々はあまりに無力でやられっぱなしなので、最後の展開なんて爽快でした。なぜすじすじの筋肉巨人になったのかはよく分かりませんでしたが、三浦さんが巨大化していたらそれこそコメディなので、いい塩梅なのかも。

ワイヤーアクションみたいなシーンは、仕組みがピンとこなかったのですが、スケールの大きい話なので視点を上下に動かすための良いアイディアだと思いました。あまり活用できている人が少ないというのも、急ごしらえの部隊というのをよく表現していると思いました。

 

乗れなかったのは、人を描くシーンです。

全体的に人のドラマシーンがテンポ悪く、人物が薄っぺらい感じに思えてしまったので、ドラマ中心で新しい造形の巨人や新しい展開がない後篇は特にしんどかったです。ドラマっぽいシーンが始まると、正直なところ飛ばし飛ばしにしてしまいました(ごめんなさい)。

一番サムイ感じだったのは長谷川博己さん演じる「シキシマ」でした。シキシマさんは少年少女ばかり出てくるこの映画の中では年長に当たるのに、一番と言っていいくらい幼稚で暴力的な役柄で非常にガックリ来ます。また、好みの問題なのか、長谷川博己さんが「絶対的に強いヴィラン」というのがピンとこず。痩せ気味ですごく普通な雰囲気の長谷川さんが演じているのは奇妙な感じがしました。アニメキャラっぽさやマッチョなど、非現実的な雰囲気のある人の方がはまりそう。そうだ、MIYAVIさんとか!

石原さとみさんはシンゴジラと似た感じのエキセントリックな役なんだけど、けっこう好きでした。漫画っぽい変なキャラクターが、漫画的世界観にぴったりだったように思います。

水原希子さんははまっていたなぁ。あまりしゃべらないところが良かったですね。

桜庭ななみさんは無理して大食いキャラを演じているのが伝わってきて辛いので、その設定、本当に必要なのか?と思いました。いい大人が「親に捨てられた」っていうのも変。

その他、色気目的で記号的に出てくる人物が数名。なんかこの映画、色気シーンの出方が気持ち悪かったなあ。子どもっぽさとのバランスがキモい。

20代の可愛い女子がインフレ気味で、年齢はもう少しふり幅が欲しかったです。桜庭さん役は少女にするとか。若者しかいない国みたい。

 

最後は好きじゃないところばっかりになってしまいましたが、前篇まではけっこう楽しめました。