「最近気になった住宅」ちょっと日が空いてしまいました。気になる住宅はそこそこあるものの、数軒まとめて編集テーマを打ち立てられないでいます。1軒だけで記事書けばいいじゃないとも言えますが、それならアーキデイリーやデザインブームを翻訳して読んだ方が良いし。技術的にも建築史的文脈でも知識がないですし。というわけで、今回は2軒(+α)だけです。
旗竿敷地ってご存知ですか?
道路に面している部分が通路くらいの間口しかなく、奥に4面を他の建物などに囲まれた土地がある敷地のことです。上から見ると旗の形に似ているため、旗竿敷地。一般的には資産価値が低いので、逆手に取れば比較的安く買える土地とも言えます。建蔽率や通風・日当たりなどの折り合いがつけば、土地が高いエリアでも手が届きやすいかもしれません。そんなちょっと特殊な土地に建つ住宅を、今回は2つ紹介します。
一枚の板がアプローチと家をつなぐ家
物件名:KHB residence 敷地:九品仏 面積:不明 設計:新関謙一郎
狭い間口のところから家まで、長い一枚の板を渡して連続性を持たせています。構成が分かりづらいので先に図面から。
アプローチの様子です。
この階段を上がると…
アプローチにある箱は、お茶ができるくらいのスペースがあります。不思議な空間、だけど面白いですね。一応、客間という感じでしょうか?宿泊にも使えるのかな。
こちらは本体の住宅の方の内観。情報量をそぎ落としたデザインです。
余談ですがNIIZEKI STUDIOは、このような直線的で窓のない、素材感が全面に出たミニマルな住宅が非常に多いのです。(個人的に相~当~好きです^^;)
例えば…
見た目は「閉じた箱」ですが、中に入ると意外にも明るく、多様な空間があるのに驚きます。
事務所は東京です。これを見て「新関さんにマイホームをお願いしよう!」と思った方、「poco blogを見て来ました」とお伝えください。ええ、怪しまれるだけです。
VIA:niizeki studio balances the KHB residence atop a concrete wall
旗竿敷地なんだけど…な家
物件名:草津の家 敷地:草津 面積:116平米 設計:ALTS design office
タイトルをつけ損じていますが^p^、いわゆる「旗竿敷地」って4面を囲まれているイメージがあるのに対し、これは写真を見るとフルオープンです。どうやらマンションの駐車場である模様。それでもやはりプライバシーの問題はありますので、完全に壁一枚で外部からシャットアウトしてしまいました。その壁が作る、旗竿地の「竿」の部分の通路が路地裏的空間になっています。なかなか楽しそう!
駐車場に囲まれた、「えっ、これ旗竿敷地?」という物件でした。
VIA:ALTS design office conceals kusatsu house behind windowless wall
以上、旗竿敷地に建つ家。普通に建てたらただの長いアプローチと普通の住宅ですが、アプローチ部分に特徴があるので、この二例のようにそれを活かした方が面白いでしょうね。
せっかくなので、旗竿ではないものの、特殊地形に建っている住宅をもう一つ。
折り返し地点をまたぐ家
物件名:草津の家 敷地:厚木 面積:110平米 設計:川辺直哉
道の折り返し地点にまたがって建っている家です。平面的にはくの字になるので、それが階段室を中心にイレギュラーな空間をつくっているところが面白いです。
また、地面に接するアプローチを二つ取れるので、ファサードが二つあるようなもの。意外と便利かもしれませんね。
↓の写真で見ると、別々の住宅のファサードのように見えて面白い。
VIA:House in Atsugi / Naoya Kawabe Architect & Associates | ArchDaily
旗竿敷地と全く関係ないんだけど、記事にならないまま溜まっていくスクラップ記事を見ると、私は「住宅なら南米(+日本)」、「内装ならドイツ」、「プロダクトならイギリス」が好きなんだなという自分探しができてしまいました^^;あ、どうでも良いですよねスミマセン。まあでも、ミニマル好き・仕上げなし素材感好き(主に石とコンクリート)・コンセプト好きなら共感してもらえると思うんだよねえ。どうでしょう。
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— poco (@tweeting_poco) 2014, 10月 7