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 ズートピア(2016年、アメリカ)

ズートピア オリジナル・サウンドトラック

ピクサーだし評判もいいしで面白くないわけなかろうと思っていましたが、まあその通りでした。「浅く見ても色々深読みして見ても良い」というのは最近のディスニー映画のやり方なんでしょうね。これも例にもれず、子供だけじゃなく連れて行った大人も楽しめる作品なのですが、ズートピアに関しては大人の方が面白く見ることができる作品かもしれません。

 

筋を知らずに見たほうが面白いだろうし、人気作で良いレビューがあちこちに転がっているので、小さい頃動物マニアだった私としては動物に着目してみたいと思います(何)それぞれの動物には、どんなラベルが貼られているんでしょうか。

 

主人公:うさぎ

アメリカだと郊外住宅地でもその辺を走り回っていることもありかなり親しみやすい動物。日本だと月ウサギ、脱兎のごとく逃げる、仏教で自分の身を燃やして人に食べさせた言い伝えから献身などのイメージがありますが、アメリカだと年中繁殖することから多産・絶倫、また可愛らしい見た目から若い女性の可愛子ちゃんと言ったイメージがあります(bunny girlなどもそのイメージから来ているのか)。劇中でも「想像した通り可愛いね」と言われてムッとする主人公がありますが、他の種族から可愛いといわれるのはいいイメージでないのかもしれません。また、ジュディに信じられないくらい兄弟が多い(200数十匹?)というのも多産のイメージからでしょうね。臆病なイメージもあり、本当は勇敢なジュディが誤解されがちな原因の一つでもあります。

 

主人公に絡む相棒:キツネ

キツネは日本でもアメリカでも印象があまり変わらず、ずる賢い・狡猾といったイメージです。ただ日本のような神格化されたイメージはなく、イソップ物語でもずる賢く画策するがしてやられたりもして、まあ小物っぽい印象という感じなのでしょうか。また、ウサギの天敵として知られています。ウサギとキツネをコンビにしたのはなるほどなと思いました。ちなみに彼の相棒の小さいキツネは、フェネックギツネという砂漠に住む最小のキツネです。

 

市長:ライオン

雄ライオンがズートピア市長です。たてがみのある雄ライオンは強い者の象徴のようですが、実は狩りは雌ライオンが主体で行うこと(体が重くてたてがみが目立つから不向きらしい)、獲物は雄ライオンが独占すること、雄ライオンは群れを乗っ取ると子供を殺すことなどを知っていたのであんまり雄ライオンに良いイメージが無かったり…(個人の感想です^@^)。いずれにせよ百獣の王というイメージがありつつも実際は象やサイに勝てなかったりと「イメージ先行型」であることは間違いなく、劇中でも威張り屋で副市長をこき使っているので私の雄ライオンイメージに近かかったです。

 

隠れキャラ:オポッサム

私の大好きな隠れキャラです!映画好きならこのシーンが一番グッときそう。娘の結婚式に頼みごと…「これは侮辱だ」…仁義を通す…巨体の手下(ホッキョクグマ)に囲まれる小柄な親分…細かい表情づくりまで非常に良くできていて、ここだけで満足度100%でした^@^実際のオポッサムはアメリカでは非常にポピュラーでして、死んだふりをすること、有袋類で子供とくっついて木にぶら下がることなどで知られています。このキャラもウサギと同じく実際の生態のイメージを逆手に取ったバージョンですね。

 

他にも羊や水牛、ナマケモノなど色々な動物がいたのですが。この辺りは割とイメージ通りのキャラクターだったように思います。羊は追い詰めるとすぐパニックに陥り凶暴になる、とかね。

 

何度か見ても色々と発見して楽しめそう。ディスニーのピクサー映画は外すことがあるのか!?という感じになってきました。次は「ファインディング・ドリー」ですね。「ファインディング・ニモ」が大好きだったので、めちゃくちゃ楽しみにしています。

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