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たかが世界の終わり(2017年、フランス・カナダ)

映画の感想文

映画チラシ たかが世界の終わり ギャスパー・ウリエル

映画を観る機会があったので、ラ・ラ・ランドを脇に置いて(!)グザヴィエ・ドラン監督の最新作をさっそく観てきました。カンヌ映画祭で最優秀作品だったそうです。

出演者はグザヴィエ作品のなかで今までで最も豪華、ヴァンサン・カッセル、マリオン・コティヤール、レア・セドゥ、ギャスパー・ウリエルですよ。美しい人たちによる美しい映画でした。

グザヴィエ先生は出てこないのですが、電話でしか出てこないギャスパーの恋人、あれ絶対グザヴィエ先生ではなかろうか。


22で家を出て一度も帰ってこなかったゲイの二男が、死ぬ病にかかって12年ぶりに実家に帰ってきます。この次男は有名な劇作家という設定で、まさにグザヴィエ・ドラン本人のような感じなのかもしれません。

そこに、この監督の作品にたびたび出てくる「愛情豊かでダサくて鬱陶しいオカン」と、「才能豊かな弟に嫉妬する屈折した乱暴者の兄」、あと新キャラで「オドオドしており他人への共感力が高い兄嫁(今考えると、MOMMYのカイラみたいな存在なのかも。)」、「兄≒都会に憧れる妹」が出てきました。父親不在なのもいつも通りです。今回は死別みたい。

小動物の意味深モチーフやキッチュなインテリア、音楽の絶妙な使い方(映像と全然違う雰囲気の音楽なのにばっちりあってる。超面白い)などのディテールはいつも通りとても良かったし、セリフのない妙に長い間でも引き込まれるような魅力がありました。ギャスパー・ウリエルとマリオン・コーティヤールが見つめ合うシーンなど、逸品でしたね!素晴らしい。


ただ、内容は正直よく分からない感じでした。不愉快なエピソードばかりだからなのか。映像の美しさや鮮烈さは相変わらずだけど、話がどん詰まりでツラいので映像と話が乖離しているように感じられました。

兄も兄嫁も妹も、みんな相手をイライラさせるような人物なので、なんというか話に入り込めなかったのです。最後はイメージビデオを延々見ているような印象になっちゃいました。


また、毎回同じような話の別アングルなので、ファンにはご褒美ですが、もういい加減別の側面が見たいような気もする。

この話は、トム・アット・ザ・ファームの死ぬ前があったらこんな感じだろうなと思いました。(だから、ギャスパー・ウリエルの電話先はきっとグザヴィエ・ドランなんだろうと思った次第です)(どうでもいい話でした。)でも、トム・アット・ザ・ファームの方が面白かったな。なんでなんだろう。