このブログでは個人的な興味もあって、マンションとコミュニティーに関して色々書いてきたのですが、一つのデザイン的な解となりそうな物件がありました。と言っても、コンペを勝ち取った段階であり、建設予定年は分かりません。
ANTWERP Residential Tower
建築面積:15000平米 116戸/地上24階建て/店舗・オフィス含む
日本で言うべランダ部分を広めに取り、さらに上下階の目線が通うような操作によって小さな公共空間のようにしています。
下の住人「あら、今日は外でビールですか」
上の住人「雨上がりは夕日がキレイでビールがうまいね!美味しいつまみがあるから、お宅も一杯飲みに来ないかい」
的な会話が繰り広げられる予定です!(妄想)
ここまでは以前ご紹介した藤本壮介氏のモンペリエのマンションと似ています。(と言っても、藤本氏のほうが屋外部分がガッツリ広いし住戸もメゾネットだったりしますが)↓
この計画の良いところは、その「公共的ベランダ空間」ごとガラスで囲いこみ、マンションを覆う薄~い温室のようにしているところだと思います。
この操作によって、おそらく上下3戸ずつほどの小さなコミュニティーがたくさんつくられ、なおかつ外観が美しくなりました。審査講評でも、そのコミュニティー性とデザイン性を高く評価しているようでしたよ。
藤本氏のマンションは、新しい感じがするけどちょっとキモい独特だもんね…
アントワープは小さいけれど、フランダースの犬のラストシーンで天に召される教会や、最先端のファッションスクール、そしてダイヤの加工とチョコレートで有名なとても美しい街です。旅行中何の気なしに立ち寄った街だったのに、結局1.5日くらい滞在した記憶があります。人生で一度は、こんな街でこんなマンションに住みたいな^。^
VIA:C.F. Møller Chosen to Design Antwerp Residential Tower | ArchDaily
マンションとコミュニティーについての関連記事:
フランスで日本人建築家による「屋外感」満載なマンションが計画中 - poco blog