MENU

エブリバディ・ウォンツ・サム!!世界はボクらの手の中に(2016年、アメリカ)

エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に

 

リチャード・リンクレーターが好きなので見てみた。強豪の大学野球部の新入生たちに焦点を当て、大学の新学期が始まるまでの3日間を描く。本作はリンクレーター監督の自伝的映画で(野球で大学の推薦を受けたとか!)、「バッド・チューニング」の精神的続編にあたるらしい。

リチャード・リンクレイター監督:ロングインタビュー | read | i-D

 

何でもない日常を魅力的に見せるのが上手なのは変わらずだが、本作はこれでもか!と80年のディスコグラフィを入れ込んでいて、登場人物達もノリノリで楽しい雰囲気が特徴的。音楽だけではなく、ファッションや建築など色合いもよく吟味されていて非常に完成度が高い。

イーサンホークは出てこないし、役者はみんなそれほど有名な人たちではない。「なんでもない日常」を有名ではない役者でここまで魅力的に描けるのは単純にすごい。ちょっとした言葉のやり取りとか、不意に入れ込まれる自然風景、人物同士の意味のないじゃれ合いなどの描写が丁寧で引き込まれる。

 

 

ただ、ノリも世代も合わず、正直つまらなかった…。こういう体育会系リア充的なコミュニケーションは苦手なので、見ているだけで気が滅入った。私が所属している会社はまさにこういうノリの現代バージョンで、日中はがんばってついて行っているものの、映画でまでわざわざ見たくない。