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メッセージ(2016年、アメリカ)

メッセージ (字幕版)

「宇宙船のモデルはばかうけ!」という、監督の捨て身のリップサービスが記憶に新しい映画ですが。普通に面白かったです(普通ってなんだ)。

ネタばれ厳禁なので見る気がある人は読まないでね。

 

 

 

なんとなーく見る前に知っていた内容では、「言語学者の子供が死んで、宇宙人と会った」というものでした。そもそもこの認識のスタートが逆だったというのが面白かったですね。思い込みって怖い。

時間はだらーっと流れているけれど、そのどの瞬間もいつでも認識することができたら。起こってほしくない未来に向かって悲観するのではなく、それまでの思い出を大事にすることができたら。そんな気づきがある映画です。

「いくらなんでも悟りすぎではー!?」と思う節もあったのですが、最終的にはこういう超然的な気持ちのあり方もアリだと思うようになりました。自分がもともと運命を支配できるという風にはあまり思わない性格だからかもしれませんが。

 

宇宙人はタコのようなものだと思っていたら、本当はするめイカだったのも地味に驚きましたね(あれ、文章にするとあんまり変わらなく感じる)。

 

映像も美しくて、あのちょっとバカげたような宇宙人と宇宙船のデザインが神々しく見えるのが不思議でした。娘との思い出シーンは言わずもがなの魅力。子供のこういう頃の記憶って、それだけを糧に一生暮らしていけそうな気がします。

 

宇宙人が相方の死を阻止しなかったこととか、各国とはバラバラにコミュニケーションをとっているはずなのに最後は同じ12分の1のメッセージを送っていることとか(それなら怪しく上陸したりせず、最初から全部渡したらいいのでは?)、なんだか腑に落ちないこともあったのですが、まあそれはいいかー。

 

合う・合わないの差がが大きそうな映画だと思いますが、美しくてシンプルな、見やすい映画だと思いました。