思ってたのと全然違ったけど、けっこう面白かったです。インディ・ジョーンズのモデルとなった実在の探検家の話で、位の低い貴族だった青年時代から死ぬまでを描いた壮大なストーリーでした。
想像していたのは、探検に取りつかれたろくでもない人の話だったのですが、映画のタッチは比較的穏やかで、探検隊も家族もそれなりに大事にしているようだし、放置した隊員にもそれなりに理由があったようでした。
ただ、冒険シーンがあまりワクワクしないのが致命的によくないと思いました。何にそんなに惹かれていたのか、最後までよく分からないんですよね。どうにかならなかったのか。
すごく平凡な森歩きシーン(隊員達は死んだような表情)が延々と続き、人間ドラマも表層的でしかなく、ツライことしか起こらないのでけっこうしんどい。終盤、唐突に占い師に「アマゾンに行け」と言われるなど、アマゾンへの憧憬の説得力が全然なくてびっくりしました。
アマゾン描写といえば、ただ逃げているだけの「アポカリプト」の方がよほど魅力的でした…。
また、実際の彼の話を読むと、映画で書かれていた感じではなく本当に嫌なヤツなのでげんなりしました。けっこう良いように描き直していたのね。どうせショーアップするなら、嫌なヤツというのは残して冒険場面をもっと面白くしてほしかったです。
ただ、この映画の一番いい所は最後。実際は連絡が途絶えたということしかわかっていないようで、映画では、その後生きていたのか、すぐに死んだのか分からないような最後になっていました。この幻想的な感じはすごく良かったです。