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最近観た映画「ターナー、光に愛を求めて」「ルック・オブ・サイレンス」など

 

劇場作から「スター・ウォーズ フォースの覚醒」、新作から「ターナー、光に愛を求めて」、「ルック・オブ・サイレンス」、旧作あら「ゼロ・ダーク・サーティ」、「メイジーの瞳」、「幸せのちから」、「ミスターノーバディ」です。

面白かった順、ネタバレなし。

 

ルック・オブ・サイレンス

ルック・オブ・サイレンス Blu-ray

DVDで。「アクト・オブ・キリング」の被害者側からの視点を描いたドキュメンタリーです。前作も驚かされましたが、これもまた凄まじい映画でした。前作では、普通にドキュメンタリーとして描けばいいものを必要以上に露悪的に描いていないか?という気が少ししてしまったのですが、今作は全く気になりませんでした。音声が無かったらただのルポもののテレビ番組に見えかねないような平板な画が続きますが、牧歌的にも見える日常から被害者の絶望感や無力感がジワジワと毒のように沁みこんでくるようでした。 

日本の「アクト・オブ・キリング」とも言える、「日本鬼子」もおすすめ

 

ゼロ・ダーク・サーティ

ゼロ・ダーク・サーティ (字幕版)

アマゾン・プライムで。オサマ・ビン・ラディン殺害に至るまでのストーリーを、CIAの女性捜査官の目線から描いています。2時間半と大変長い映画でしたが、良くできていて全く飽きませんでした。なんというか、「ヤバい、来るぞ来るぞ~…」という緊張感の演出が私に合っていたのか、終始緊張しましたね(「ジョーズ」の「ダーラン、ダーラン、ダランダランダラン♪」みたいな感じ)。

一応、事実を描いた話ということになっているのですが、アメリカがつくったアメリカの戦争の話だし、なんとなくな不信感があり「そういうお話」としてしか見られませんでした。とはいえ、アメリカ賛美の映画には個人的には見えませんでした。タリバン側の人間は常に虐げられ、攻撃するにも自爆ですが、アメリカ側はトップの欺瞞や圧倒的な火力ばかりが目立ちます。最後のシーンも、決して「大成功!ヤッター」という雰囲気はありません。観客に考え方をゆだねる懐のある映画と言えるのではないでしょうか。

 

ターナー、光に愛を求めて

ターナー、光に愛を求めて [DVD]

DVDで。画家として非常に人気のあるターナーの半生記を描いた作品です。いい意味であまり話を盛った感じがせず、淡々とした描き方でした。個人的には、こういうトーンの伝記映画はすごく好きです。

当時でも人気画家だったターナーが、晩年は絵画を購入する上流階級のスポンサーや世間からのイメージに悩まされますが、それでも人生を通して認められ、愛された人だったんだなあという…(普通すぎる感想)。絵画のシーン再現や衣装、絵の具の調合など非常に緻密な演出で、これはむしろ映画館で観たほうが良い作品でした。ターナー自身も劇的な人生を送ったわけではないであろうし、映画としては起伏がなくつまらないかもしれませんが、精緻なタッチで描かれたシーンの数々は十分に魅力的でした。

 

幸せのちから

幸せのちから コレクターズ・エディション [DVD]

DVDで。幼い子供を抱えた男が、ホームレスから一流のビジネスマンに転身するまでの実話を描いた作品です。あまりに劇的なのでホンマかいなと思いながら観てしまいましたが、ウィル・スミスも彼の実子クリストファー(役名も同じ)も好演しており、否応なく手に汗握ってしまいました。これは全くもって「いい人の悲劇」ではなく、魅力もあるが欠点のありまくる人が、細い細い糸をつかんで離さず這い上がろうとする話です。こういう作品には必ず「あの時こうしたのでダメなやつ、共感できない」「自業自得」のような感想を見聞きするのですが、個人的には「苦しい立場に立っている人に聖人を求めるのはファンタジーでしかない」と思っています。そういう意味でもリアルな話なんだろうなと思いました。勇気の出る、良い作品でした。

 

メイジーの瞳

メイジーの瞳 [DVD]

アマゾン・プライムで。離婚したお金もちの夫婦からネグレクトされている幼い娘の話。うちも小さい娘がいるので泣けました。メイジーがまた、こういう設定でありがちなすれたり心を閉ざしたりした子供ではなく、どんな状況でも楽しみを見つけて愛される女の子なんですよね…。ストーリーも魅力的なんですが、徹底的に6才の子供の視点にこだわった映像は一見の価値あり。子供目線で見た大人の顔って、なんだか色々と丸わかりでドキッとさせられました。このトヨタのCMを思い出しちゃったな。

youtu.be

また、メイジーのファッションがめちゃくちゃかわいい。あんなシックで可愛らしい服を着せたいけれど、うちの娘は独自のこだわりがあるらしく無理そうです^^;メイジーの衣装は、マークジェイコブスに師事していたステイシー・バタットというスタイリストが担当しているそうです。子供部屋のインテリアも素敵でした。

日経DUALにインタビュー記事が上がっていて、そういえば観たいと思っていたのでした。見られてよかった。

身勝手な両親と6歳の娘を描く新作『メイジーの瞳』 | 今週の発散映画&DVDはこれで決まり! | 日経DUAL

 

ミスター・ノーバディ

ミスター・ノーバディ(字幕版)

アマゾン・プライムで。バタフライ・エフェクトのような独特の映像美と、構築的なストーリーが魅力の作品でした。意味深で分からない断片的なシーンが続くので、それらを理解する前は凝った映像ばかりが目立ちます。一方で本筋のストーリーはエモーショナルな内容です。切れ切れのエピソードが一つの概念に結実していく構成は非常に興味深く観られました。夫はいつになく感動していたので、あるタイプの方にはかなり刺さる、コンセプチャルな映画だと思います。

 

スター・ウォーズ フォースの覚醒

【映画パンフレット】スター・ウォーズ フォースの覚醒

4DXで。(これはネタバレありかも。スターウォーズシリーズに詳しくなく、ネタバレラインが判別できないので、気になる方は見ないでください。大した感想でもありませんが…。)ちょっと空白を置いときますね↓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私はスター・ウォーズって切れ切れに観た記憶もなくはないかも…?くらいだったので、ほぼ初見でした。他のスター・ウォーズファンの方のように盛り上がれないのが残念でした。レイア姫やハン・ソロが実際に年を取っていることは、往年のファンにとって素晴らしい物だったでしょうね。

カイロ・レンが妙に小物っぽいのは、あれでいいのだろうか?知らないなりに「ダース・ベーダーは絶望的な悪だ」というイメージがあり、カイロ・レンがマスクを取った時にアレレな気持ちでした。「フォースの力」が関わっているとはいえ、華奢な女の子に腕力で負けるってどういうこと…?イライラして当り散らしたりとか、とてもショボい感じ。「まだ修業が完了していない」とのことなので、今後の変化が大きい人物なのかもしれません。物語的には、まずは父親殺し、ですよねえ。レイはとても魅力的で、応援せざるを得ない人物として描かれています。他のキャラクターも面白かったですよ。3部作の最初(おそらく?)ということで、今後も楽しみです。

 

4DXだろうとアイパッドだろうと、映画の面白さは変わらない 

しかしまあ、4DXで時間もお金もかけて観に行こうと、アマゾンプライムの付属特典でしかもアイパッドの小さい画面で見ようと、映画は映画だなと思いました。同じように、製作費をかけようとかけまいと、面白いものは面白いしそうでもないものはそれなりに楽しめます。「フォースの覚醒」をアイパッドで見ていたら途中で寝ていたと思うので、4DXで良かったのかも^^;いわんやMX4Dをや。

 

以上!