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50年後のボクたちは(2016年、ドイツ)

50年後のボクたちは [DVD]

クラスから浮いている14歳の少年二人が、盗難車に乗ってあてのない旅へ。裕福だけどお父さんはろくでなし、お母さんはアル中の少年1、やたらお洒落でいつも二日酔いの不良っぽい少年2、そしてゴミ置き場で発見されるセクシーな女の子。少年1は芸達者なのですが、少年2はけっこう棒演技なのが気になる…。まあ、いいか。

似たような題材の作品だとゴンドリー監督作品の「グッバイ、サマー」があります。グッバイ、サマーがドリーミーなのに対して、50年後~の方は割とリアル。道中で出会う癖の強い人たちも背景がしっかりありそうな描かれ方で、非常に魅力的でした。

 

大好きなファティ・アキン監督作品。移民などの社会問題とその土地の何気ない生活描写、それからいろんな形の愛を描くことが多い方です。

それで、本作。「これ、本当にアキン監督作品?」と思うほどに、印象が違いました。

少年たちのロードムービーとしては「グッバイ、サマー」よりよくできていたと思うし、最後まで楽しんでみることができたのですが、もっと心をえぐってくるような作品を想像していたので予想外でした。とてもいい映画だけど、別に見なくても良かったな、というか…。

監督インタビューを見てみると、いつもの制作環境とは違っていたようです。「突然話が来て、7週間しか時間がなかった。どうしてもやりたい作品だったので、とにかくやってみた」と。また、「もうオリジナル脚本の映画を2年ごとに撮る体力がない。このような監督業もやっていきたい」とも。アキン監督、もう44歳かあ。このような作品も撮るというのは意外だったけど面白かったし、これはこれでいいかも。

とりあえず私は「女は二度決断する」を楽しみにしています!