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シュガー・ラッシュ:オンライン(2018年、アメリカ)

昨年末、娘と一緒に見てきました。私事ですが歩いて行ける距離に映画館ができ、保育園終わりに迎えに行ってデート気分で行ってきましたよ。娘は最近ちょっと難しい映画でも理解できるようになったので、とっても楽しいです。

シュガー・ラッシュ: オンライン (オリジナル・サウンドトラック)

 

前作のシュガーラッシュを見ていないのですが、ついていけました。私はかなり面白かったんですが、ヤフーなどのレビューサイトを見るとけっこう散々な結果みたいです。なぜなんだ。シュガーラッシュというのは倒産してしまった会社のカーレースゲームらしく、そういうゲームが好きな方には不評だったのでしょうか。

特に「ヴァネロペはシュガーラッシュの主人公なのに勝手に別のゲームに行くのがダメ」的な感想が多く、ピンときませんでした。「プリンセス(女の子)も好きな生き方を選べる」という話なんじゃないの?ゲームユーザーにとっては自分のお気に入りキャラが自我を持ってゲームから卒業してしまったりするのはあり得ない展開なのか。こんな若い女の子に、「育ててくれた場所を大切にし、一生守るべき」という考えを押し付ける方がどうなの?と思いました。古い環境を飛び出してしまった方が、新しい環境でさらに成長して、また戻ってくる。新しい仲間を連れてもっと面白いゲームにしてくれる。など、色々な展開が浮かぶものですが…。そう思わされるほど、新しいゲームでのドライビングシーンは素晴らしいです。

想像のお話に想像の気持ちを当て込んでもしょうがない話なんですが…。

 

ヴァネロペとラルフは親子のような存在で、ヴァネロペはちょうど子離れする頃の思春期の女の子といったところ。ヴァネロペが危険で野蛮な世界に行ってしまうように見えて、ラルフは引き留めようとやりすぎてしまう…というのが自分には刺さりました。子どもが自分から離れていくとき、ちゃんと尊重してあげられるように気をつけよ。自分は両親とあまりよくない状況で子離れしてしまったので、「不必要に引き留める親」が害悪でしかないと思っている方なんです。

 

もう一つ良かったなぁと思ったのは、インターネット周りの表現。

怒りや不安に任せてインターネットで身を破滅させてしまうのは本当に現代的なテーマで、ネットで肥大化した自分を見て「なんて気持ち悪いんだ」と猛省するラルフは象徴的。醜い自我が化け物のように巨大化するのなんて、失言が何度も何度も再生されてしまう政治家や、酔っぱらって絡むなどのひどい映像が出回ってしまった俳優みたい。まるで自分では無いモノみたいなのに、確かに自分が蒔いた種というのを、ウィルスで拡大差生産するという演出で端的に表現しているのが素晴らしい。

 

Wifiを通ってアマゾンやらイーベイやらの巨大サイトに行ったり、通信速度が速かったり遅かったり、ポップアップ広告をやってみたり、YOUTUBEっぽいSNSで人気配信者になったり(そして飽きられたり)…みたいな、ネット上のできごとを可視化するギミックがいちいち面白かったです。検索ワードさんも可愛くて賢くて好きでした。5歳の娘にとっては、全くの謎なのにめちゃくちゃ親しんでいるインターネットやユーチューブというものが、どんな存在なのか少しイメージできたようでした。

 

最近のディズニー映画はポリコレ的もマーケティング的にも良く出来すぎていて腹が立つくらいなんですが、やっぱりすごいや。私もいちターゲットとして気持ちよく分析されて、狙い通りに笑ったり感動したりしようと思います(何)。

 

実はこれは、2018年に駆け込みで見た映画の一つで、これが2018年で「スリービルボード」を超えトップになっちゃいました。間に合わずこのようなものも書いております: 

 

2018年もいい映画年でした。

 

今年もいい映画にたくさん出会えますように!

 

映画「シュガー・ラッシュ:オンライン」の感想 #シュガラお題



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