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映画の感想文

ありがとう、トニ・エルドマン(2016年、ドイツ)

コンサルで働く30代くらいの娘のもとに、フラッと遊びに来た変人の父親。親子ほっこりモノかと思って見始めたのですが、意外と色んな身近なテーマを包含していて非常に身につまされました。大企業で働くということについて、会社の傘を着た傲慢さや、一方で…

エヴォリューション(2016年、フランス)

今で見た映画の中でトップクラスに気持ち悪かったです、、、しかし画が非常に美しいのと、衣装演出なども詩的でなんとなく見続けてしまう感じでした。設定は本当にキモいのですがグロテスクなシーンはさほどないのでボンヤリ見ている分にはダメージ少ない…か…

グザヴィエ・ドラン バウンド・トゥ・インポッシブル(2016年、フランス)

映画監督・俳優・脚本家・演出家のグザヴィエ・ドランのドキュメンタリーです。グザヴィエ・ドランの作品を一つでも見ていないとよく分からないかもしれませんが、個人的には旬な若い才能を眺めるだけでも楽しめるように思いました。50分程度ととてもコンパ…

メッセージ(2016年、アメリカ)

「宇宙船のモデルはばかうけ!」という、監督の捨て身のリップサービスが記憶に新しい映画ですが。普通に面白かったです(普通ってなんだ)。 ネタばれ厳禁なので見る気がある人は読まないでね。 なんとなーく見る前に知っていた内容では、「言語学者の子供…

2017年公開映画振り返り

2017年公開映画の備忘録です。 見たやつ(好き順) 雨の日は会えない、晴れた日は君を想う 「わたしはこういう映画が見たかった」2017年賞受賞(なんだそれ)。抑えた冒頭の雰囲気と謎の交流、破壊、車のメモ、全部良かった。大したことが起こらない…

ラビング 愛という名前のふたり(2016年、イギリス・アメリカ)

1950年代、公民権運動真っ只中のアメリカの、異人種間結婚を描いた映画。ラビングというのは実際の人名で、この夫妻が結婚の権利を勝ち取ったことを「ラビング事件」というそうです。つづりもLoving。かわいい名前ですね。 けっこう地味な映画なんだけど、寡…

コンテイジョン(2011年、アメリカ)

アマゾンプライムで、ソダーバーグ監督のパンデミック映画ということで見てみました。「トラフィック」がめちゃくちゃ好きなんです。 この映画も「トラフィック」と同じく群像劇になっていて、オスカー女優たちがその中で割とカジュアルに使われているのが面…

アメリカンヒストリーX(1998年、アメリカ)

興味があってずっと見たかったのですが、まさかのアマゾンプライム登場。こんな映画だったのかー。 ネオナチかつホワイト・トラッシュの男が、刑務所での体験をきっかけに改心したものの、家族や周りはそうはいかなくて…という話。エドワード・ノートンの迫…

ピッチパーフェクト(2012年、アメリカ)

アマゾンプライムで。ゴスペル部の女子大学生たちの青春モノで、かなり王道な感じでした。歌がうまい人が色々と出てくるのが魅力的。あとは下ネタのオンパレードという感じでしょうか…。アメリカの女子大生ってああいう感じなのか。 アジア系の不思議ちゃん…

ドリームガールズ(2006年、アメリカ)

アマゾンプライムで。「ピッチパーフェクト」を見てなんとなくミュージカル気分になったのでこれも見てみました。もうこれは熱唱系ミュージカル!合う合わないで言うと完全に私には合わなかったのですが(?!)、スケールの大きい味わい深い映画なのでは。…

ムーンライト(2017年、アメリカ)

アカデミー賞作品賞受賞ということで、DVDで見てみました。特にネタバレというような映画でもないです。 アメリカに住む黒人で、貧しくて、母親は麻薬中毒かつ家で商売している売春婦で、本人は性的少数者でいじめられっこ。日本に日本人として住んでいると…

「ウォーキング・デッド」シーズン7 8話~15話の感想

最近珍しく熱を出したので、一人で寝込んでいるときに後半を一気に見ました。WD視聴は風邪に良いのか疑問ですが結果的には治りました。 後半は面白かった!(以下ネタバレ) 久しぶりの普通のゾンビファイトもあったし(こういうシーンって昔はすごくヒヤヒ…

アマゾンでウォーキングデッド7が配信開始されてる!!第7話までの感想

アマゾンプライムの無料視聴枠で、ウォーキングデッド7が始まってました!これでしばらくゾンビたちとの「ヴォエェェェボヘェェェ」の時間が過ごせそうです^@^ とりあえず半分くらい見たのですが(早)、なんかこう、、、なんか、、、 つまんなくなって…

愚行録(2017年、日本)

好きな映画評論家の方が面白いと言っていたので見てみた。この映画は小出惠介の不祥事の影響で公開がかなり制限されたようだ。作中の小出はけっこうヒドイ男なので、今となっては役柄がオーバーラップされてしまう。 特権階級と、それに囚われ愚行をおかす人…

ダンケルク(2017年、イギリス・フランス・アメリカ・オランダ)

公開初日に、いそいそとIMAXで見てきた。 ここのところ見たい作品がなくつまらなかったけど、「ダンケルク」「散歩する侵略者」「三度目の殺人」と3本続けて見たいやつが公開されたのでうろたえてしまった。スケジュール的には1本しか見られない。IMAXで見…

ネオン・デーモン(2016年、フランス・デンマーク・アメリカ)

制作中の情報の時から「絶対好きなタイプの映画だ」とチェックしていたものの、ほとんど公開されずにいつの間にかDVDになってしまっていた作品。やっぱり好きだったー。夫は「つまんない」と言っていたし、正直その理由も分かる。ストーリーはけっこう普遍的…

哭声/コクソン(2016年、韓国)

「國村隼さんがふんどし一丁で生肉をむさぼり食う」というとんでもない情報があったので、おそるおそる見てみた。なかなかおそろしかった。重層的なつくりのホラー映画。一応ネタバレ禁止かなーと思う。 *** この映画、途中までの感覚と観終わっての感覚…

スノーデン(2016年、イギリス・ドイツ)

エドワード・スノーデンがCIAからNSAに入り、世界に対してアメリカの内部告発を行うまでを描いた伝記的映画。この事件については漠としか知らなかったので、勉強として見てみた。映画には多少現実と違うことも描かれており、ドキュメンタリーの「シチズン・…

お嬢さん(2016年、韓国)

「なんだこれ、ポルノ映画やないか(唖然)」からの「けっこういい話でビックリ」、さらに「構成が良くできていてビックリ」という一粒で何度も驚かされる作品。どこかで絶賛されていたと思うのでウェイティングリストに入れたものの、届いたころには何で注…

人魚姫(2016年、中国・香港)

現代中国を舞台に、人知れず暮らしていた人魚が開発によって生存の危機に遭い、開発を進めていた会社の社長を誘惑して仕返しをしようとする。 これでもかとコテコテなストーリーにコテコテな演出を重ねていくスタイルなんだけど、想像内の一歩向こうくらいの…

何者(2016年、日本)

就活に奮闘する若者たちの話。 かなり狭い世界のことを描いている上に、人物たちがあまり魅力的ではないためけっこうツラい。特に主人公は、言い訳がましい上に自己演出力がないという救えないキャラクターでイライラさせられること間違いなしだ。 学生から…

怒り(2016年、日本)

「悪人」が好きなので観てみた。大作だし、主役級俳優が集まってそれぞれに熱演しているのでかなり密度のある映画。終盤になると上の写真に並んでいる人物ほぼ全員が怒鳴って号泣するのでちょっと暑苦しいが、別の3つのストーリーがそれぞれに起承転結があり…

父を探して(2013年、ブラジル)

全編せりふなしのアニメーション。具体的な事象を描くというよりは、水彩画で描いたイメージの中を「ニャッキ」のようなキャラクターが冒険する意欲的な作品。メッセージはかなり社会的で、テーマは抑圧され搾取される民衆、環境破壊など。 現実に起こってい…

マダム・フローレンス!夢見るふたり(2016年、イギリス)

評判が良いようなので観てみた。 わたしにはあまり合わなかった。 クラシック音楽業界に多大な援助をしている資産家の女性と、彼女を支える夫の話。 女性は言わばカモにされていて、夫は妻からカネをうまく引き出すために四苦八苦。女性は周りに乗せられて自…

コンスタンティン(2005年、アメリカ)

アマゾンプライムで。 監督は「フランシス・ローレンス」という方で、ミュージックビデをたくさん制作されているようだ。長編映画だとアイ・アム・レジェンドやハンガー・ゲームなど。こうして見ると、作風は魅力的に作り込まれた異世界があって、主役たる傷…

エンド・オブ・ホワイトハウス(2013年、アメリカ)

アマゾンプライムで。 ホワイトハウスが北朝鮮のマフィア(?)によってコテンパンに攻撃され、アメリカ滅亡の危機か!?という話。 「んなアホなー」と思うことばかりだったけれど、設定が突き抜けていて楽しめた。続編の「エンド・オブ・キングダム」がで…

エブリバディ・ウォンツ・サム!!世界はボクらの手の中に(2016年、アメリカ)

リチャード・リンクレーターが好きなので見てみた。強豪の大学野球部の新入生たちに焦点を当て、大学の新学期が始まるまでの3日間を描く。本作はリンクレーター監督の自伝的映画で(野球で大学の推薦を受けたとか!)、「バッド・チューニング」の精神的続編…

10クローバーフィールドレーン(2016年、アメリカ)

ネタバレ絶対禁止の作品であるはずなのに、トレーラーを見るとネタバレるというナゾ仕様の映画。ニューヨーカーたちがエイリアンから逃げ惑うPOV映画「クローバーフィールド~HAKAISHA~」とは、全く関係なさそうに見えるけど、関係なくはない。 前半はけっ…

グッバイ、サマー(2015年、フランス)

フランス、パリに住む14歳の少年二人を描いた映画。思春期特有のコンプレックスやイライラと、まだあどけなさのある容貌や行動のバランスが何とも良かった。ドリーミーな演出も雰囲気よし。 原題は「ミクロとガソリン」で、これは主人公二人の少年のあだ名…

ディストラクション・ベイビーズ(2016年、日本)

劇場で見るか迷っているうちに公開が終わってしまい、しばらく存在を忘れていたら、なんとアマゾンプライムに登場したので見てみた。 あー、若いピリピリに尖った監督がつくった映画っぽいなー、好きだなーと思ったり。(私よりだいぶ年上だけど)(そして謎…